セメント製造時のCO2→藻類→バイオプラスチック 筑波大など開発着手 – 環境ビジネスオンライン

三菱マテリアル(東京都千代田区)は10月16日、筑波大学、筑波大学発ベンチャー企業の藻バイオテクノロジーズ(茨城県つくば市)、日本電気(NEC/東京都港区)と共同で、「セメント製造工程で発生する高濃度CO2の特定藻類への効率的な固定化技術」と「培養した藻類から高機能なバイオプラスチック素材を製造する実用化技術」の開発に着手すると発表した。

今回行われる技術開発では、三菱マテリアルがセメント製造プロセスから高濃度かつ低有害成分のCO2を回収する技術開発を行う。さらに、実排ガスを用いた藻類培養条件の最適化をラボ試験で行った後、培養槽を用いた実証試験を、同社と筑波大学が共同で実施する。

また、最終的には、回収された高濃度・低有害成分のCO2ガスを利用して、光合成により特定藻類を生産し、高強度・高耐熱のバイオプラスチック素材を製造する。なお、これらの製造工程では、セメント製造時の低温排熱が、同工程の熱エネルギーとして利用される予定だ。

この技術開発により、2021年度内を目標に藻類由来の高機能性バイオプラスチック素材の実用化を目指す。この技術開発によるバイオプラスチック素材を実用化できれば、石油合成系プラスチック素材の代替品として、大量のCO2削減が見込まれるという。

藻類由来バイオポリマーの安定供給技術の確立に向けて

藻類は、バイオプラスチック用素材の主要成分(バイオポリマー)として有効な長鎖脂肪酸や多糖類を高効率で生産する能力に優れている。また、農地に適さない土地でも培養できるため、食糧生産と競合しないうえ、十分なCO2量・栄養塩・太陽光のもとで増殖と収穫を繰り返していくことで、循環的に利用できるという特性を持つ。

藻類由来のバイオポリマーは、光合成によりCO2を有機成分に変えて蓄積する技術(CO2の固定化技術)により、藻類を育成する水中に、火力発電所などから排出される高濃度CO2を注入すれば生産できるが、生産と安定供給にかかわる技術・システムの開発は進んでいなかった。

今回の開発は、4者それぞれに取り組んできた技術開発実績を連携し、これらを解決すべく行われるもの。

例えば、筑波大学と藻バイオテクノロジーズは、排ガス・排水を使った藻類の培養と、有機有用成分の高効率な回収に関する技術開発で成果をあげてきた。

また、三菱マテリアルは、セメントメーカーとして、これまで熱エネルギー代替廃棄物の利用や、シミュレーション技術を駆使した運転最適化でCO2の削減に積極的に取り組んできた。そしてNECは、植物資源を利用した高機能なバイオプラスチックの開発・電子機器などの耐久製品への利用を先進的に進めてきた。


なお、この技術開発は、筑波大学(藻類バイオマス・エネルギーシステム開発研究センター)を代表事業者として環境省より採択された「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の一つとして実施されるものだ。

デジタルトランスフォーメーションを加速させるIoT基盤システム「enebular … – 時事通信

[株式会社ウフル]

– 賢く進化するIoT製品の商用化を、包括的に支援 –

株式会社ウフル(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:園田 崇 以下、ウフル)は、IoTオーケストレーションサービス「enebular(エネブラー)」のエンタープライズ・プランを発表しました。enebularのエンタープライズ・プランは、IoT製品の商用化に取り組む事業会社向けに、enebularと、実績あるコンサルティングサービス及びインテグレーションサービスを組み合わせ、製品企画から運用の最適化まで包括的に支援するサービスで、2018年1月より提供を開始します。


enebularは、IoT製品やサービスの開発・運用を包括的に支援する、IoTオーケストレーションサービスです。膨大な量のデバイスが生成するデータを、AIや可視化により利活用することを容易にし、継続的に進化するインテリジェンスな製品やサービスを実現します。エッジ側にインテリジェンスを持たせ、学習結果に基づいて最適化していく、分散協調型のシステムの構築が可能で、迅速なレスポンス、通信量・ストレージ容量の削減、高いセキュリティを実現します。

ウフルは、2014年、システム構築の現場から得たノウハウを基に、クラウド連携サービスとしてenebularの提供を開始し、様々なインテグレーションの実績を積み重ねてきました。その後、IoTへの対応を進め、半導体及びクラウドサービスを理解した技術者の体制を強化し、2017年5月には、Arm(R) Mbed™ Cloudのパートナー契約を締結しています。これにより、enebularの連携対象をエッジに拡大し、エッジとクラウドを同一の環境で開発すること(Unified Development)が可能です。

幅広いデータ連携を容易に実現するenebularを利用する事で、短期間でIoTシステムを構築し、新しい製品やサービスを実現することが可能です。ウフルは、enebularの提供のみならず、ソリューション・パートナー並びに販売パートナーとの提携を広げ、IoT領域で新しい顧客価値を提供するエコシステムの拡充を進めていきます。既に、株式会社村田製作所、日本電気株式会社(NEC)、菱洋エレクトロ株式会社を始めとするパートナー企業と提携し、新しい顧客価値を実現する多様なソリューションの提供を進めています。
*株式会社村田製作所のNAONA(ナオナ)のenebular導入事例につきましては、別紙を参照ください。

enebularの利用料は、インストールライセンス料、月額固定の基本料金とサブスクリプションから構成し、管理対象となるデバイス数、並びに、利用するアセットの種類に応じて変動します。無償版は、商用化に必須となるデバイス管理機能を除き、引き続きご提供します。

【enebularの構成と特長】enebularは、「開発」「運用」「アセット」のコンポーネントから構成し、エッジとクラウドをつなげることで、IoTシステム全体のデータの流れを設計し、運用を支援します。

開発:
・Node-REDなどオープンソースの資産を活用
・エッジからクラウドまで、一元化された開発環境(Unified Development)
・ロジック/データフロー設計による、ノンプログラミング開発
・Arm Mbed テクノロジーに対応。継続的に賢くなるデバイスの開発が容易に
・INFOMOTION(インフォモーション)で時系列データを簡単に可視化

運用:
・各種IoTプラットフォームに対応する、オープンな連携ポリシー
・デバイスへのリモートデプロイ、状態把握などによる、スケーラビリティの実現
・データからデバイスまで、包括的なセキュリティ対策を用意

アセット:
・データ変換や加工を行うNode-REDデータフロー
・時系列データを的確に活用するためのINFOMOTION
・AIモデルとモデルへデータを渡すNode-REDデータフロー

enebularエンタープライズ・プランの発表に際し、提携するパートナー各社よりエンドースメントをいただいています。

<株式会社村田製作所からのエンドースコメント>
このたびの、enebularエンタープライズ・プランの発表を心より歓迎します。
株式会社村田製作所は、仮想センサープラットフォーム「NAONA」の事業構想、システム開発および実証実験を株式会社ウフルの支援を受けて推進してきました。様々な情報をセンシングするハードウェアを接続し、取得データを組み合わせて空間情報として解釈、出力するクラウドプラットフォームである「NAONA」の実現に向けてenebularが適していると評価し、採用いたしました。また、製造業のデジタルトランスフォーメーションを強力に支援する、ウフルのコンサルティング能力も高く評価しています。今後、両社のさらなる緊密な協業により、enebularとNAONAが共に発展することを期待しています。

株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 IoTプロジェクト推進室 室長 谷野能孝 様

<日本電気株式会社(NEC)からのエンドースコメント>
このたびの、enebularエンタープライズ・プランの発表を、心より歓迎します。
クラウドインテグレーションで実績があるウフル社との協業により、社会基盤や顧客企業のデジタルトランスフォーメーションの促進に向けて、IoTエコシステムが広がり、革新的で安全な社会ソリューションの共創が加速することを期待しています。

日本電気株式会社 執行役員 橋谷 直樹 様

<菱洋エレクトロ株式会社からのエンドースコメント>
このたびの、enebularエンタープライズ・プランの発表を心より歓迎します。
菱洋エレクトロは、従来の半導体/デバイス事業にとどまらず、ICT/ソリューション事業を手掛けるエレクトロニクス商社として、IoTビジネスに注力する新たなビジネス革新を推進しています。ウフル社のIoTオーケストレーションサービスenebularとコンサルティングサービスとの協業により、ソリューションの拡大やリカーリングモデルの導入など、新しい顧客価値の提供が一層加速する事を期待しています。

菱洋エレクトロ株式会社 上席執行役員 IoT 営業本部統括 花崎 茂晴 様

<アーム株式会社からのエンドースコメント>
このたびの、株式会社ウフルのenebularエンタープライズ・プラン発表を、心より歓迎します。
IoT市場の発展に、Armは接続性やセキュリティなどインフラの提供に注力し、データを活用するアプリケーションやコンサルティングは、エコシステム・パートナーとの連携により提供します。2017年5月に、Arm Mbedテクノロジーに詳しい技術者が活躍するウフル社と、Mbed Cloudのパートナー契約を締結しました。これにより、Mbedテクノロジーを活用した、日本発のユニークなソリューションが、グローバルに提供され、多くのお客様のビジネスを支援することを期待しています。

アーム株式会社 代表取締役社長 内海 弦 様

■株式会社村田製作所について
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
http://www.murata.com/ja-jp

■日本電気株式会社について
NECは、社会ソリューション事業を推進するブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する、様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
http://jpn.nec.com/profile/vision/message.html

■菱洋エレクトロ株式会社について
半導体/デバイス事業とICT/ソリューション事業を手掛けるエレクトロニクス商社として、両事業を展開する強みを生かしたIoTビジネスに注力しています。三菱電機、ルネサスエレクトロニクス、インテル、HP、マイクロソフト、NVIDIA等の仕入先メーカーと連携、半導体デバイスレベルからネットワーク、クラウド/サーバー、運用・保守レベルまでトータルにサポートできるサービス型ビジネスモデルを構築し、幅広い産業分野の企業に対してIoT導入によるビジネス変革をサポートしてまいります。
http://www.ryoyo.co.jp/

■Armについて
Armテクノロジーは、コンピューティングとコネクティビティの革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れた高度なプロセッサ設計は、1,000億個ものシリコンチップでインテリジェンスを実現しており、各種センサからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、さまざまな製品をセキュアにサポートしています。世界最大のビジネスブランドや消費者ブランドをはじめ、1,000社以上のテクノロジー パートナーと協力することで、Armは現在、チップ、ネットワーク、クラウドの内部で行われる演算のあらゆる分野でArmイノベーションを牽引しています。
https://www.arm.com/

※ 本リリースに記載されている会社名、製品名、サービス名は、当社または各社、各団体の商標もしくは登録商標です。

■株式会社ウフルについて(http://uhuru.co.jp/

株式会社ウフルは「テクノロジーと自由な発想で未来を創る」を企業理念に掲げ、インターネットによる革新的な製品とサービスによって顧客と社会の価値向上に貢献することを目指しています。IoT事業を核とし、エッジとクラウドをつなぐIoTオーケストレーションサービス「enebular」を用いて、IoT領域で顧客のビジネスに変革をもたらし続けています。コンサルタント、エンジニアやクリエイターといった多彩な人材からなるチームにより、IoT事業を実現するために必要なプロフェッショナルサービスを、事業戦略・技術支援・コミュニケーション戦略などワンストップで提供し、お客様のビジネス創造に努めてまいります。

企業プレスリリース詳細へ (2017/10/18-13:01)

<第3部>EV時代が来たら…揺らぐ製造ピラミッド – 中日スポーツ

 電気自動車(EV)が新たな潮流になりつつある世界の自動車産業。ガソリンエンジン車の製造を前提にしてきた伝統的なモノづくりは経験したことのない大波に直面し、新たにベンチャー企業や電機メーカーも参入してきた。業界の地殻変動が予想される中、生き残りを目指す部品メーカーの間では「脱自動車」の動きも始まっている。

◆部品激減 中小は転機に苦悩

ディーゼルエンジンの燃料フィルターに使われる部品。この会社は売り上げの7割をエンジン車の部品に頼る=愛知県内の自動車部品メーカーで

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 年間出荷額の20%が消える−。ガソリンエンジン車がモーターで動くEVに変わると、部品が大幅に減り、メーカーの売り上げダウンは避けられない。日本自動車部品工業会がまとめた二〇一五年度の出荷データを「残る部品」と「なくなる部品」に分けると、自動車産業を支えてきた中小の関連メーカーに厳しい「EVの時代」が見えてくる。
 愛知県内のある企業。経営者の男性(65)は主要製品を載せた自社のパンフレットを開き、つぶやいた。「これも、これも、みんな使えなくなる」
 燃料配管の継ぎ手や燃料タンクのキャップなどを手掛け、従業員は百五十人。昨年の業績はトヨタ自動車の生産好調を受け、リーマン・ショック前を超える過去最高に。
 しかし、今ある製品の大半はEVには不要。もし全ての新車がEVになったら、売り上げの七割は吹っ飛ぶ。大市場の中国でEV重視の流れが強まっていることが気がかりだ。
 コストと品質の改善に汗を流す毎日。「大きな変化は分かるが、目の前の仕事をこなすのに精いっぱい」。男性は複雑な表情を浮かべた。エンジン関連部品に依存した経営を転換する糸口を見いだせないでいる。
 こうした悩みは、多くの部品メーカーに共通する。愛知県豊田市が昨年七月、市内の中小千社を対象にした調査では、回答企業の三分の一が「主要な自社製品が次世代自動車に採用される可能性はない」と答えた。新事業に取り組む必要性を感じつつも対策を取れていない企業は二割に上る。
 「ハイブリッド車(HV)を含め、ガソリンエンジンがすぐに全部なくなるわけではないし…」。別の中堅部品メーカー幹部は歯切れが悪い。
 熱湯の中に入れられたカエルは驚いて逃げるが、水をじわじわ加熱されると逃げる機会を失う。自動車関連企業などでつくる協同組合豊田市鉄工会の近藤邦彦事務局長(72)は警鐘を鳴らす。「危機は近づいているのに実感を持つ企業が少ないのが怖い。『ゆでガエル』になってしまうかもしれない」

◆EV普及で主役は… 電機企業が台頭

 EVは、エネルギーをためた蓄電池からエンジンに代わるモーターに電気を流し、車軸を動かす仕組み。変速機はなく、アクセルペダルに連動した制御装置で流れる電気の量を変え、速度を調節する。EVが普及すると、自動車の基幹部品が様変わりし、その主役に異業種の電機関連企業が躍り出ることになる。
 国内ではモーターで、日本電産(京都市)や安川電機(北九州市)、日立製作所などが主要プレーヤーになりそう。エネルギーをためる蓄電池はパナソニックや、NECと日産自動車の合弁会社オートモーティブエナジーサプライ(神奈川県座間市)、GSユアサ(京都市)などが注目される。
 パナソニックは一月、EVベンチャーの米テスラと共同で、米ネバダ州にリチウムイオン電池工場「ギガファクトリー」を稼働。テスラは二〇一八年にもEVの生産体制を年五十万台に引き上げる計画だ。
 韓国勢もLG化学が一七年にポーランド、サムスンSDIは一八年にハンガリーで工場を建設。欧州メーカーからの電池の受注を目指す。
 自動車業界に電機業界が大きく割り込んでくる構図だが、エンジン車で伸びてきた既存の部品メーカーにチャンスがないわけではない。例えばエンジンの冷却と同様に、EVでも蓄電池や制御装置の冷却は必要。愛知県の部品メーカー幹部は「ある程度はEVへの対応も可能だ」と話す。

◆ゴム→介護用マット/セラミック→人工骨 技術力で新分野

 EV市場の拡大をにらみ、自動車部品メーカーの間では、得意な技術力を生かし全く新しい分野を開拓する動きも出てきた。
 車の振動を吸収する防振ゴムや自動車用ホースを手掛ける住友理工(名古屋市)の西村義明会長(69)は「二〇五〇年ごろ、車からエンジンがなくなる可能性がある。そうなると、特にホースへの影響が大きい」と語る。同社は経営の多角化を急いでいる。
 その一つが今年三月に発表した、床ずれを防ぐ介護用マットレス。独自開発のゴムでできたセンサーが内蔵され、圧力が強い部分を検知。寝ている人の体格や姿勢に合わせ、ゴムの下にある空気袋が自動的に膨張、収縮し、体にかかる圧力をうまく分散する。
 エンジンに欠かせない点火プラグの世界シェアが四割を占める日本特殊陶業(同)も、医療・健康事業を強化する。「長い目で見てEVはエンジン車の脅威になり得る」。広報担当者は危機感を隠さない。
 同社はセラミック技術を生かし、一九九〇年代に医療用の人工骨を製品化している。今月、国立研究開発法人・産業技術総合研究所との連携研究拠点を名古屋市内に開設。セラミック以外の素材の活用も視野に、創薬や健康評価といった市場への参入を模索している。
 今後、EVそのものに照準を定める動きが出てくる可能性もある。中小企業の生き残り策として、業界内では「EVの航続距離を伸ばす鍵は軽量化。エンジン分野などで蓄積した軽くする技術があれば、大手と組むことができるかもしれない」との声が聞かれる。

◆量産化、欧米や日産先行

 EVの量産に向け、先行するのは日産自動車や欧米の自動車メーカーだ。
 日産は2010年12月、量産EV「リーフ」を販売し、世界で約25万台が売れた。カルロス・ゴーン会長は今年1月、「近い将来、自動運転技術を搭載した新型リーフを発売する」と明言。EVへの投資を拡大する構えを見せた。
 自動車の販売台数トップの独フォルクスワーゲン(VW)は昨年6月に発表した経営戦略で25年までに30車種以上のEVを発売すると表明。EVの年間販売台数を最大300万台に増やし、販売全体に占める比率を現在の1%から25%程度に高める。独ダイムラーも昨年10月、1回の充電で500キロ以上走行できる能力を発揮する電池の生産工場を着工した。
 テスラは、高級EVを中心に年間約8万台を販売。年内にも、価格をこれまでの半額以下の3万5000ドル(385万円)に抑えた「モデル3」の発売を目指す。

◆クルマの街が生き残り模索 豊田市、若手向けミライ塾

手作りした装置のデータを測定するものづくりミライ塾の塾生たち=愛知県豊田市で

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 会社名の異なる作業着を着た若者たちが、手作りの装置の前でデータ測定を繰り返していた。毎週水曜日の夜、愛知県豊田市で開かれている「ものづくりミライ塾」。自動車産業の枠を超えて製造業にイノベーション(革新)を起こせる人材を生み出そうと、豊田市などが2015年9月にスタートさせた。
 塾生は市内の中小自動車部品メーカーの若手40人。3グループに分かれて家庭用燃料電池に燃料を供給するための「水素発生装置」などに取り組み、2年かけて製品化を目指す。
 一日の仕事を終えた後とあって体は楽ではないが、メッキ加工会社の河越智仁さん(29)は「新しいものを創り出す仕事は経験がなく面白い」。講師を務めるアイシン精機出身の中川徹太郎さん(66)は「ここでモノづくりの喜びを味わい、会社に戻って今とはまったく別の新しい商品を生み出してほしい」と期待する。
 取り組みの背景にあるのは、自動車に偏った地域経済への危機感だ。トヨタ自動車や三菱自動車が立地する愛知県は14年の製造品出荷額の半分が自動車。県内総生産も自動車産業が20%近くを占める。豊田市は特に依存度が高い。リーマン・ショックでトヨタが赤字転落した時は直後の09年度の法人市民税は前年のおよそ30分の1に激減。市の当初予算は3分の2の規模になった。
 米国でも「ビッグスリー」と呼ばれた自動車大手3社を抱えたミシガン州デトロイトは20世紀半ばまで繁栄を極めたが、日本車の台頭などで3社が弱体化すると高失業率や治安悪化が慢性化。税収も悪化し、13年に財政破綻した。
 自動運転技術の進歩や電動化で「100年に一度」と言われる自動車産業の構造変化が予想される。ミライ塾を推進する豊田市ものづくり産業振興課の古巣道明課長は「今の部品を淡々と造っているだけでは乗り切れない」と断言している。

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◇文・福田要、宮本隆彦、相馬敬、岸本拓也 デザイン・伊藤潤 紙面構成・岩下理花

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ITプロジェクトは失敗して当たり前と諦めている人へ―『IT紛争から学ぶ、ユーザの心得』著者に訊く – EnterpriseZine

民事調停委員と専門委員の仕事

――著書『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得【契約・費用・法律編】』『【提案・開発・プロジェクト管理編】』はEnterpriseZineの連載をまとめたもので、普段の読者であれば細川さんのことを知っている方も多いと思いますが、改めて自己紹介をお願いできますか?

細川:私は大学を卒業してすぐに日本電気ソフトウェア(現:NECソリューションイノベータ)に入社しました。その後日本電気に出向し、金融関係のシステム開発に携わりました。いわゆるシステムエンジニアですね。16、7年在籍していろいろな仕事をしてきましたが、基本的には金融機関向けのシステム開発をしてきたと言えます。

 40歳くらいのとき、IBMビジネスコンサルティングサービス(のち日本アイ・ビー・エムと経営統合)に転職して、IT戦略やIT開発の品質向上のためのコンサルティングを手がけるようになりました。その期間にある人から声がかかって、東京地方裁判所でIT紛争の民事調停委員と専門委員を務めることになったんです。

 日本アイ・ビー・エムを退職したあとは当時のクライアント企業に入社して、現在は経済産業省で政府CIO補佐官を務めています。仕事としては、政府のIT対応に対する技術的な支援をしたり、経済政策への助言をしたりしています。

――民事調停委員、専門委員というのはどういう仕事をするんでしょうか。

細川:たとえば、要件定義がうまくいかずプロジェクトが失敗すると、損失が出ますよね。ユーザ側は「こんなものにお金は払わない」と言います。しかし、ベンダ側は「要件定義に不備があるから支払え」と主張する。両者では解決できないということで、調停や裁判が発生します。

 民事調停委員は両者の間に立って落としどころを探り、解決に導くのが仕事です。ユーザとベンダ、どちらがどういう責任を負うべきなのか、法律や決まりきった判断基準がない中で一般的な常識を考慮しながら、裁判官と一緒に両者を説得するんです。

 調停が笑顔で終わることはほとんどありません。お互いが我慢できないところをしょうがない、どうしようもないから歯を食いしばって「わかりました」と判を押すことになります。4、5年かかることもざらですから、両者ともに疲れてきて「これぐらいで手を打とう」となることが多いですね。

 一方、専門委員は実際の裁判や証拠を整理する弁論準備に関わります。IT技術やITプロジェクトについて裁判官に助言して、裁判の手伝いをします。実際には弁論準備室で原告と被告の話を聞いて、できれば調停で和解できないかと説得することもありますね。場が違うだけで、やっていることは調停委員とあまり変わりません。

――調停委員と専門委員は訴える側と訴えられる側、どちらかの立場に立つわけではないんですか?

細川:もちろん中立でないといけません。ただ、ユーザとベンダに個別で話をする際は、ベンダ側の視点やユーザ側の視点で話すことはあります。

――IT関連の調停や裁判は多いんでしょうか。

細川:ものすごく多いわけではないですが、東京地方裁判所では年間数十件ほどではないかと思います。とはいえ、1件を解決するまで何年もかかるので、同時並行で進んでいる件数は多くなりますね。20人ほどの調停委員が分担して、最初から最後まで担当します。

細川義洋さん
細川義洋さん:ITプロセスコンサルタント

IT紛争からもたらされる知見を共有していくために

――紛争に至るのはどんなITプロジェクトですか?

細川圧倒的に多いのが、要件定義の不備に関する案件ですね。たとえば、ユーザが顧客情報を登録するシステムを要件定義して、ベンダが本当に登録するだけの、更新や修正のできないシステムを作ってしまって揉めた案件がありました。

 常識的に考えれば、登録システムには更新や修正の機能はあって当然です。でも、たしかに要件定義には書かれていない。要件定義がどちらにも都合よく見えてしまうわけです。

 また、プロジェクトのリスクを管理できないこともトラブルにつながりがちです。当初の予定どおりに進むことは稀で、要件定義があとから変更されることも往々にしてあります。テスト段階になってユーザが要件の追加を持ち出し、ベンダがそれに対応できずプロジェクトが壊れることもありますね。

 あと、ベンダ側も実際に取りかかってみて技術的に難しいことがわかった、あるいは当てにしていた開発者があまり関われなかった、といった理由で開発をどんどん延期していくことがありますよね。それをユーザに公にせず、内部で頑張ろうとするうちにどうにもならなくなったという案件もありました。

 調停や裁判に至る原因が単一であることは少なく、たいていは複数の原因の合わせ技で大変なことになる場合が多いです。

――紛争はどういう結末を迎えることが多いんでしょうか。

細川:最後は損害賠償ですね。あるプロジェクトが頓挫したら、それまでに支払ったコスト、従業員の賃金や設備費用をお互いに算定します。そこにはシステムがスケジュールどおりにでき上がっていたら生まれたはずの売上、つまり機会損失も含まれます。

 そしてそれぞれの責任を勘案し、どちらがどちらにどれくらい支払うのかを決定します。裁判の場合は責任の所在が0:10になることもあるんですが、調停の場合はほとんどありません。というのは、調停は和解することが目標ですから、ある程度両者に責任があることにしないと交渉がうまくいかないんです。

 さらに、どちらかの会社を潰す判断もできませんので、いくらまでなら払えそうかを見極めて対応する必要があります。「どうしても払えないから、なんとかこれで呑んでくれ」と説得することもありますね。

 紋切り型で決着させるのではなく、現実を見て判断するのが大事です。

――そういった紛争の知見は、IT業界で共有されているんでしょうか。

細川:私が連載を始めたのはまさにそれが理由で、こうした細々とした発信があるくらいです。先日本書の刊行記念で講演する機会があり、ある紛争事例を挙げたんですが、この事例は5年ほど前から様々な場でお話ししています。ところが、いつどこで話しても新鮮に受け止められてしまうんです。

 その事例というのは、IT紛争の中では有名な裁判の話です。ユーザが要件定義を次々に変えていってしまった。しかし、ベンダがプロジェクト管理義務を怠ったからベンダに責任がある、という判決に至った裁判で、当時非常に話題になりました。

 知っている人は増えているように思いますが、こうした知見はまだまだ共有はできていないと痛感しています。

 自分自身、ITプロジェクトをどう進めるべきか提案する仕事をしてきました。要件定義や課題管理、構成管理についての助言です。ですが、実際に調停や裁判に携わると、やっぱりそれらがトラブルの原因になっているんですよね。

 だからこそ、紛争事例からもっと学んで業界で共有しないといけないと思っています。

「お任せしていました」から脱して

――連載の反響はどうでしたか?

細川:ユーザ側はベンダに任せればそれでいいと思っていた、と感想をもらったことがあります。そんな人は多いかもしれませんが、ユーザは要件を細かく定義してリスクや課題を管理して共有し、テストにも協力しないといけないんですよ。でも、お金を払っているから任せきりでいいと思ってしまうんです。お金を払ったうえで、まだまだやることがあるんですね。

 ベンダ側でも、開発自体には熱心でもプロジェクト管理義務についての意識が低かった、という人がいました。思ったよりベンダ側の責任が重いことに驚いた、という声もありましたね。

――連載、また本書では「ユーザの協力義務」が何度かテーマに挙げられています。

細川:情報システム部門に何十人何百人といる企業であれば、ユーザの協力義務の意識は根づいています。自分たちがある程度やらないとプロジェクトは成功しない、と思っているんですね。ベンダにはリスクでも何でも開示してほしいと言うんです。

 リスクを共有する、協力してほしいことを伝える。そういう関係があってこそのパートナーで、それがないならただの出入り業者です。

 とはいえ、それくらい意識の高い企業は少なく、ほとんどのユーザがお任せ体質です。それを象徴するかのように、ユーザ側の訴状や準備書面には「お任せしていました」「信頼していました」という言い分が常套句のように使われます。弁護士が効果的だと考えて入れさせているのかもしれませんが、それにしても本当に多くて……。よく「丸投げ」と言われますが、それではうまくいかないんですよ。

――訴状に「お任せしていました」と書いておけばユーザ側に有利になるんですか?

細川:被害者意識を強調しておきたいんだと思います。しかし、正直裁判の結果に影響はありません。裁判官もそのへんは冷静ですからね。

 ITプロジェクトではシステム開発の案件が多いと思いますが、そのシステムをどんな業務に使うのかは企業によって様々です。つまり、ベンダの仕事はユーザの業務がまったくわからないところから始まります。業務だけでなく技術、風習、組織体制、社内の力関係もわかりません。なので、いつも冒険なんです。だからこそユーザ側の協力が不可欠なんですよ。

ベンダはユーザの業務を把握しておかないといけない

――これまでで特に印象的だった事例はありますか?

細川:ある旅行会社で、航空機の発券システムを作るプロジェクトがありました。チケットの情報を格納しているデータベースにオペレーターが直接アクセスする機能が必要だったんですが、旅行会社にしてみればあって当たり前の機能なので、わざわざ要件として定義しなかったんです。

 しかし、ベンダ側は普通のオペレーターがデータベースを触るのは危険だからと考え、その機能を盛り込まずに発券システムを作りました。当然、テスト段階で旅行会社はその機能がないことに気づき、注文をつけます。両者に言い分があったため、裁判になりました。

 判決としては、ユーザ側に有利なものでした。そもそもデータベースにリモートでアクセスする機能は旅行会社の発券システムには不可欠で、さらにベンダは旅行会社の業務に精通しているから選ばれた、と判断されたからです。

 ベンダはユーザが業務を効率化することが目的だとわかっていたのだから、その業務を把握し、現状がどうなっているかを理解し、どんな機能が必要かどうかを判断してシステムを作らないといけないと。

 ここで重要なのは、ベンダが契約の目的、つまりユーザのIT導入による業務の効率化を果たせていないと考えられるときは、要件定義に書かれていなくてもベンダ側に不利になる、という考え方ですね。

 また別の事例で、大学の履修登録システムの開発プロジェクトがありました。履修登録は何万人もいる大学生がある一時期に集中して行いますが、でき上がったシステムではその数を捌ききれず、元請けが下請けを訴えました。

 元請けは性能の定義をしていなかったんですが、結果としては下請けに不利な判決となりました。要件定義にはなくても、大学生が何万人もいること、履修登録が一時期に集中することはわかりきっています。だとすれば、必要な性能は推測できます。契約の目的、業務を考えたときに当然に推測されることは開発する側が対応したり確認したりしなくてはならないわけです。

 もちろん、要件定義がなされていなかったことでユーザの責任が重くなる案件もあります。とはいえ、ベンダはユーザの業務を把握しておく必要があるでしょう。この二つの事例は印象的でした。

――細川さんはその判断をどう捉えましたか?

細川:正直、理想論だと感じました。エンジニアをやっていたからこそ、要件定義にないことを対応するのが難しいことは知っています。もちろん、要件定義を抜け漏れなく作ることも難しい。

 ただ、そこを埋める努力はできるので、ユーザとベンダはきめ細かくウォークスルーを行う、異常系も含めて確認する、こういった地味な作業が必要だと思います。

 通常考えられる要件定義よりも時間と工数がかかりますが、トラブルを避けるには欠かせないですね。今まで自分がやってきた仕事も、実は抜けが多かったんだなと改めて考えさせられました。

 ベンダ側にも責任があるとはいえ、ユーザ側もシステムの機能だけでなく、目的や意図が何なのかを伝えることですね。そのシステムがあることで誰がどう幸せになるのか、そのイメージを共有することが大事です。

細川義洋さん

アジャイル開発がITプロジェクトの成功率を高めた?

――ユーザの協力や目的の共有といったことがITプロジェクトを成功に導くとのことですが、他にはどんなことをすればいいのでしょうか。

細川:本書にもありますが、2000年代前半のITプロジェクトの成功率は3割ほどでした。これが2014年になると7割ほどの成功率に上がります(日経コンピュータ 2014年10月16日号)。何が原因なのかと何人かに訊いたところ、推測ですが、アジャイル開発が大きいのではないかという話になりました。

 ユーザとベンダが、エンドユーザも一緒になって実際の業務を想定しながらああでもないこうでもないと開発を進めるプロジェクトが増えたので、ウォークスルーが自然と行われるようになったんでしょうね。そうしたやり方はウォーターフォールだと難しいと思います。

――要件定義もアジャイル的にやったほうがいいですか?

細川:主要な要件は最初に決めるとしても、細かいところや異常系についてはアジャイルの中で見つけていくのがいいですね。けっこう泥くさいですが、それはそれでうまくいくみたいです。いきなり完成品を作るのではなく、早めにものを見せるテストファーストという考え方も必要です。

 このようにアジャイル開発はITプロジェクトを成功させる方法の一つだと思いますが、より重要なことは、ユーザだから、ベンダだからといった立場に囚われず、バッジを外して話し合うことです。

 要件定義をするとき、あるいはリスクや課題が見つかったとき、一つのテーブルに出してみんなで話し合う。そして、それぞれが何をやるべきかを明確にします。責任の所在と役割分担は別なんですね。課題解決には誰が適任なのかは都度検討する必要があります。

 要件の不備、技術的に困難、外的な要因など、問題は必ず出てくるでしょう。しかし、全員で話し合う場があれば、何らかの次善策が生まれるはずです。「やばいやばい」と隠し合っていると絶対にあとで紛糾してしまいます。

 また、プロジェクトを中止するといった、現場では判断できない大きな問題の解決方法についてもステアリングコミッティ(運営委員会)を設置して対策しておきましょう。ユーザ側はプロジェクトの生殺与奪を判断できる人、ベンダ側は仕事を続けるかどうか経営的な判断のできる人が出てきてくれるといいですね。重大な問題が起きたら、その人たち同士で話し合ってもらうんです。

 そしてもう一つ、リスクへのアンテナを立てておくことです。問題が起きたとき管理するのは当たり前ですが、起きる前に予兆をリスクとして管理しておくんです。

 たとえばベンダ側が、ユーザ側の中心人物が定例会に出席しなくなってきたことに気づいたとしましょう。もしかしたら肝心なときに出席してくれないかもしれません。そんなとき、ベンダはユーザにきちんと状況を確認します。「最近忙しくて」と言われたら、代わりの人を立ててもらわないといけません。

 あるいは、開発現場の空気が悪くなってきたと感じたときも要注意です。とあるIT会社の品質管理担当者は、毎日職場で出る空のペットボトルを数えていたそうです。通常は5、6本で、プロジェクトが進むと数十本になっていたと。これはメンバーが疲れてきている証拠なんですね。だとすれば、納期が遅れる可能性があるかもしれません。

 プロジェクトの進捗に関しては、ファイル更新の時間帯をプロットすることでリスクを見つけ出すこともできます。ファイル更新が深夜に多かったり、ある時間帯に集中していたりすると危ないですね。前者は残業しているからですし、後者はやっつけで一気にやっている可能性が考えられます。

 定量的な部分はもちろん、雰囲気を察知することも含めて、リスクに対する感度を上げておいてほしいですね。杞憂に終わることはありますが、問題が起きてからでは遅いですから。

諦めている人へ

――最後に、本書はどんな人に読んでもらいたいですか?

細川:一言で言うと、「諦めている人」。ITプロジェクトなんてこんなもんだ、失敗して当たり前、ユーザとして責任を果たしきれない、要件定義にないから作らなくていい――そんなふうに諦めてしまっている人たちに読んでもらいたいです。

 本書を読むと、諦めたら大変なことになると、嫌というほどわかると思います。I紛争事例の紹介だけでなく、そこから何が学べるかも詳しく書いていますから、自分たちの側でどれくらいのことができるか検討してみてください。

 教科書どおりにはできません。ただ、全部はできないとしても、最低限どこまでやればいいのかの参考になるはずです。

紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得<br>【契約・費用・法律編】

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紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得
【契約・費用・法律編】

著者:細川義洋
発売日:2017年9月15日(金)
価格(税込):1,944円

本書について

 どうして、こんなに多くのプロジェクトが失敗してしまうのか――本書は、約10年間、東京地方裁判所でIT紛争を担当する民事調停委員を務めてきた著者が、その紛争事例を元に、IT導入の際にのちのち争点になる要因をいかにクリアにしていくかを解説していきます。


紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得<br>【提案・開発・プロジェクト管理編】

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紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得
【提案・開発・プロジェクト管理編】

著者:細川義洋
発売日:2017年9月15日(金)
価格(税込):1,944円

本書について

 本書は、IT訴訟の調停員を務めてきた著者が、実際に起きた訴訟事例から、ITプロジェクト成功の鍵となる事例と、そこから得られる知見をまとめたものです。ITユーザの方には自社のIT開発がうまくいくように、そしてベンダの方にはユーザの方の協力をうまく引き出すために、この本から得られる知見を利用してください。


NEC、OneDrive格納ファイル自動保護機能搭載の「InfoCage FileShell … – マイナビニュース

日本電気(NEC)は、同社の情報漏えい対策ソフト「InfoCage FileShell」最新版となる「InfoCage FileShell V3.2」とサーバやSI構築をパッケージにした統合型システム「Application Platform for File Protection」の販売を開始した。

大規模な情報流出インシデントが続く。インターネットで繋がる世界では、大量のデータを記載したファイルなど読解可能なデータが瞬時で広がり、回収不能になる。紙のデータが中心であった時代には、まったく考えられなかった情報の取り扱いに関する大きな落とし穴だ。しかし、デジタル化されたデータには暗号化という手段を加えることも可能になる。

NECが提供するFileShellは、権限のある利用者がファイル操作を可能とする自動ファイル保護システム。PCのローカルディスやファイルサーバと格納されたファイルを暗号化と利用者認証で自動的に保護する機能を提供する。Windowsを提供するMicrosoftのIRM(Information Rights Management )とRMS(Active Directory Rights Management)を拡張した機能は、既存のアプリケーションで利用できるなど、利便性を損なわない。累計で60万クライアント以上という導入実績を持っている。

同社は、最新バージョンとなる「InfoCage FileShell V3.2」の提供を10日より開始。新バージョンでは、MicrosoftのクラウドストレージサービスOneDrive for Business格納ファイルの自動保護に対応、Windows 10への移行とともに利用者のさらなる増加が見込まれるビジネスーンでのOneDrive活用にFileShellの自動保護が加わる。また、Azure RMSと連携した保護ファイルの利用状況可視化機能も追加されており、タイムライン上や地図画面で保護ファイルの利用状況を管理者が確認できる強力な機能も追加されている。

そのほか、インターネット接続環境を分離、クラウドサービスを利用できない、短納期での導入など用途に応じたFileShell導入のためのパッケージも用意するなど、強まるニーズに応える構えだ。

システム概要(同社資料より)

NEC、OneDrive格納ファイル自動保護機能搭載の「InfoCage FileShell V3.2」 – マイナビニュース

日本電気(NEC)は、同社の情報漏えい対策ソフト「InfoCage FileShell」最新版となる「InfoCage FileShell V3.2」とサーバやSI構築をパッケージにした統合型システム「Application Platform for File Protection」の販売を開始した。

大規模な情報流出インシデントが続く。インターネットで繋がる世界では、大量のデータを記載したファイルなど読解可能なデータが瞬時で広がり、回収不能になる。紙のデータが中心であった時代には、まったく考えられなかった情報の取り扱いに関する大きな落とし穴だ。しかし、デジタル化されたデータには暗号化という手段を加えることも可能になる。

NECが提供するFileShellは、権限のある利用者がファイル操作を可能とする自動ファイル保護システム。PCのローカルディスやファイルサーバと格納されたファイルを暗号化と利用者認証で自動的に保護する機能を提供する。Windowsを提供するMicrosoftのIRM(Information Rights Management )とRMS(Active Directory Rights Management)を拡張した機能は、既存のアプリケーションで利用できるなど、利便性を損なわない。累計で60万クライアント以上という導入実績を持っている。

同社は、最新バージョンとなる「InfoCage FileShell V3.2」の提供を10日より開始。新バージョンでは、MicrosoftのクラウドストレージサービスOneDrive for Business格納ファイルの自動保護に対応、Windows 10への移行とともに利用者のさらなる増加が見込まれるビジネスーンでのOneDrive活用にFileShellの自動保護が加わる。また、Azure RMSと連携した保護ファイルの利用状況可視化機能も追加されており、タイムライン上や地図画面で保護ファイルの利用状況を管理者が確認できる強力な機能も追加されている。

そのほか、インターネット接続環境を分離、クラウドサービスを利用できない、短納期での導入など用途に応じたFileShell導入のためのパッケージも用意するなど、強まるニーズに応える構えだ。

システム概要(同社資料より)

NEC、IoTシステムのエッジ/デバイス層に向けたセキュリティソフトウェアを提供開始 – クラウド Watch

 日本電気株式会社(以下、NEC)は12日、IoTシステムを構成するエッジやデバイスにおいて、不正な接続を防ぐための相互認証および暗号化に必要な、デバイスID、暗号鍵、電子証明書を作成・管理できるソフトウェア「SecureWare/Credential Lifecycle Manager」と、デバイスのデータや制御命令などに関する情報の漏えいを防止し、改ざんを検知できるソフトウェア「軽量暗号 開発キット」の提供を順次開始すると発表した。

 NECでは、エッジ層やデバイス層に求められるセキュリティ対策を、1)デバイスのセキュリティ設定のリモート管理・自動化、2)デバイスの多様な接続方式に対応したアクセス制御、3)異常デバイスのリアルタイム検知/対処――の3つの注力技術領域に分類し、順次強化していくと説明。

 まずは、1)のデバイスのセキュリティ設定のリモート管理・自動化領域に対応する新製品と、各領域の共通要素として用いる新製品を提供。今後はIoTデバイスベンダーなどとの協業も拡充し、総合的なIoT向けセキュリティソリューションの提供を推進するとしている。

 「SecureWare/Credential Lifecycle Manager」は、IoTデバイスの暗号鍵、電子証明書の管理・設定をリモート化・自動化するソフトウェア。エッジやデバイスが分散配置されているIoTシステムにおいて、不正な接続を防ぐための相互認証および暗号化に必要な、デバイスID、暗号鍵(公開鍵/共通鍵)、電子証明書の作成・管理を可能にする。

 接続されているデバイスの正当性や、デバイスに設定されている暗号鍵や電子証明書の状態をリモートから集中管理でき、暗号鍵や電子証明書の配付・更新を自動化することもできる。これらにより、エッジやデバイスに対する暗号鍵や電子証明書の管理・設定工数を削減し、専門的なスキルを保有していない人でも容易にセキュアな管理・設定を可能にする。

 SecureWare/Credential Lifecycle Managerの価格は年額50万円(税別)から。提供開始は10月31日。

 「軽量暗号 開発キット」は、NECが独自に開発した軽量暗号「TWINE(トゥワイン)」および認証暗号「OTR(オーティーアール)」を活用し、ハードウェアリソースに制約のあるデバイスでも、暗号化・改ざん検知を可能にするソフトウェア。

 センサーなどの、メモリ容量が少なく、CPU性能も低いデバイスにおいても、暗号化や改ざん検知の機能を高速に動作させることができ、従来難しかった幅広いデバイスへの適用が可能となる。

 ソフトウェアをセンサーデバイスに組み込むことで、データの発生源から暗号化することが可能になり、情報漏えいリスクを低減でき、データや制御命令の改ざん検知も同時に可能なため、データ収集やデバイス制御の信頼性も確保できる。さらに、SecureWare/Credential Lifecycle Managerと連携することで、軽量暗号 開発キットで扱う暗号鍵の更新をリモートからセキュアに実施できるため、より安全性を高められるとしている。

 軽量暗号 開発キットの価格は年額5万円(税別)から。提供開始は10月12日。

 NECでは、両製品を今後3年間で10億円の販売を目標とする。また、NECグループが11月9日~10日に東京国際フォーラムで開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」において、製品を展示する。

中国や欧州の流れに乗らず、日本はどうして電気自動車時代の到来に躊躇しているのか―中国メディア – Record China

2017年10月7日、新華社は、中国や欧米諸国が将来的な化石燃料車禁止計画を打ち出す中で日本が躊躇(ちゅうちょ)している理由について論じた、日本企業(中国)研究院執行院長・陳言(チェン・イエン)氏のコラム文章を掲載した。

文章は「6月13日に中国政府が自動車メーカーに対し『2020年までに新エネルギー車の割合を12%以上とすること』を求める規定の草案を発表。欧州でも7月以降、オランダとノルウェーが2025年まで、ドイツ・スイス・ベルギーが30年まで、英国とフランスが40年まで、スウェーデンが50年までに燃油車を廃止する計画を示した」と伝えた。

その一方で、日本企業は「昨年時点で世界ではなおも8000万台の化石燃料車が売れている。石油は国際政治においても重要な資源であり、2030年や40年にそのような変化が起こる可能性は本当に大きいのか」と懐疑的な姿勢を持っていることを指摘している。

そして「日本企業が化石燃料車と新エネ車の間でさまよっている理由は、実際のところ中国に対する根深い不信感があるのだ。中国が提起した電気自動車の将来的なトレンドに対し、日本企業は『子どもだましであり、本当に技術がわかっている人はこんな話はしない。そして化石燃料車技術とは異なる電気自動車技術で中国が日本を追い抜くなど、口先だけの話にすぎない』と認識しているのだ」と論じた。

文章は同時に、日本企業が電気自動車の将来に懐疑的なのは、日本が電気自動車の技術を持っていないからではないと指摘。「バッテリーにしろ、モーターにしろやはり世界先進レベルの技術を有しており、市場拡大が必要な日本の部品企業と、技術のレベルアップが必要な中国企業は協力の範囲をより拡大すべきだ」としている。

そして、8月以降、日産とNECのバッテリー生産企業が中国資本に売却される、日産がルノーとともに東風自動車と電気自動車の新合弁企業を立ち上げるなど、日本企業の中国に対する態度に変化の兆しが出ていると紹介。「日本企業はなおも数年、十数年、躊躇(ちゅうちょ)するかもしれないが、最終的には電気自動車の道を進むことになるはず。日中企業の協力分野がさらに広がることが待たれる」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

パナソニック、2019年に蛍光灯照明器具の生産を終了 へ – エキサイトニュース

パナソニックが2019年3月末で蛍光灯照明器具の生産を終了するという。(日経新聞インターネットコム)。

同社はすでに住宅向けの蛍光灯照明器具の製造を打ち切っているが、2018年4月末に黒板灯など用途別照明の一部、階段通路誘導灯を含む非常用照明の一部、非常用ダウンライトの約70品番を、2019年3月末に、富士型、笠付、笠なし、埋込型や防湿型、防雨型照明器具、非常用照明器具の約120品番の製造を打ち切るとのこと。

蛍光灯照明器具については、すでに東芝やNECなども器具生産終了を発表している(東芝の発表スマートジャパン)。

政府の「新成長戦略」や「エネルギー基本計画」、日本照明工業会の「照明成長戦略2020」の目標に合わせたもの。白熱灯(白熱電球)、蛍光灯(蛍光ランプ)本体の販売は継続される(スマートジャパン岩崎電気)。

インドで携帯電話基地局エネルギーマネジメントシステムの有効性を確認 – NEDO 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (プレスリリース)


国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

理事長 古川一夫

NEDOは、2013年度からインド各地で取り組んできた「携帯電話基地局エネルギーマネジメント実証事業」で83%のディーゼル燃料の消費量削減、60%のCO2排出量削減をそれぞれ達成しました。今後は、得られた成果をインド国内に広く普及させ、省エネルギーおよび環境負荷の低減に貢献します。

1.概要

インドをはじめとする新興諸国では、通信手段として携帯電話が広く普及しており、携帯電話基地局数は拡大する傾向にあります。携帯電話基地局は、常時稼働している必要がある一方、電力事情が良くないインドでは、系統電源の停電が頻発することから、多くの携帯電話基地局で非常用電源としてディーゼル発電機と鉛蓄電池を設置しています。

このような背景の下、NEDOと日本電気株式会社(以下、NEC)、株式会社ピクセラは、日本が有するエネルギーマネジメントシステム(以下、EMS)に関する技術を導入した実証事業※1を2013年度から約3年間、インド各地の計62カ所の携帯電話基地局で実施し、EMSを20カ所に導入、また、基地局シェルターの屋根および外壁に高日射反射率の光触媒塗装を48カ所(一部重複する基地局あり)で行いました。

ディーゼル発電機と鉛蓄電池を設置した従来システムに対して、当初、本事業では50%を超える省エネ率の達成を目標としました。実際には各携帯電話基地局の系統電力の状況にも左右されますが、目標を大幅に上回る省エネ率を達成することができました。具体的には、携帯電話基地局の電力供給のために、再生可能エネルギー(太陽光発電)と鉛蓄電池より充放電効率が高いリチウムイオン電池を導入し、エネルギーマネジメントを行うことで、系統電源の供給時間に応じた効果を測定し、無停電地域から一日当たりの停電時間が数時間程度の実証局20局の平均で83%のディーゼル燃料の消費量削減が達成されました。また、日中の基地局内の温度上昇を抑制しエアコンの使用を削減する光触媒塗料の塗装を行い、平均4.3kWh/日の消費電力量の削減が達成されました。

加えて、ディーゼル燃料の消費量の削減に伴い60%の、光触媒塗料の塗装による消費電力量の削減に伴い4kg/日の、それぞれCO2排出量の削減を達成しました。

さらにこれらの成果を基にTotal Cost of Ownership(以下、TCO)※2を算出した結果、ビジネスモデルとして成り立つ可能性があることを確認しました。

NEDOは、今後も本事業の実証技術をインドの技術展示会に出展し、成果報告会での成果の発信を通して、インド国内への本技術の普及に向けた活動を行い、環境負荷低減に貢献します。

太陽電池(PV)の写真 リチウムイオン蓄電池(LiB)の写真 EMS屋外局の写真
図2 太陽電池(PV) 図3 リチウムイオン
蓄電池(LiB)
図4 EMS屋外局

2.今回の成果

【1】エネルギーマネジメント<NEC>

EMSを設置した携帯電話基地局では、予測最適化技術を用い、収集したデータから太陽光発電量、負荷、停電復電等を予測するとともに、予測結果に応じた最適化制御を行うことで、上記のような燃料消費量、CO2排出量のそれぞれ削減を達成しました。また、リチウムイオン電池は、インドの様々な環境下で約2年間稼働させても、発火・発煙事象は発生しませんでした。加えて、特性劣化の面でも放電量維持率は70%以下になることはなく、安全性が確認されました。

【2】光触媒塗装<(株)ピクセラ>

光触媒塗装を行った携帯電話基地局では、上記のような消費電力量、CO2排出量のそれぞれ削減を達成しました。また、白色度は、塗装後約20カ月経過後も高いレベルを維持しており、今後も引き続き省エネルギー効果が期待できます。

【3】事業性

実証で得られたエネルギー削減効果を基にTCO算出した結果、ビジネスモデルとして成り立つ収益が得られる見込みであることが確認できました。NECでは本実証事業で獲得したノウハウを生かし、今後、40万局以上の携帯電話基地局を持つインド国内における具体的な事業を検討していく予定です。

【用語解説】

※1 実証事業

事業名:  国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業/携帯電話基地局エネルギーマネジメントシステム実証 事業(インド)

予算規模:7.4億円

事業期間:2013年度~2016年度

委託先:日本電気株式会社、株式会社ピクセラ

※2 Total Cost of Ownership(TCO)

システムの開発や購入、導入などにかかるコストと、利用期間中の運用や保守、管理などにかかるコスト、利用終了時の撤去や廃棄、後継システムへ引き継ぐための準備などにかかるコストなど、システムに関連する全期間にまたがる費用の 総体を意味する。(出典:IT用語辞典)

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 省エネルギー部 担当:高野、曲 TEL:044-520-5284­

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、髙津佐、藤本 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp