カメラフィルムの現像、リールの正しい巻き方

モノクロフィルムを現像するためのファーストステップは、暗室にてフィルムを現像リールに巻くことです。フィルムの巻き方が正しくできていないとフィルムの画像を台無しにしてしまうこともあるだけに慎重に行いたいところです。今回は、現像リールにフィルムを巻く部分に特化して解説していきます。

現像タンクとリール、さらにダークバックがあると重宝

リールの巻き方

現像タンクとリール。写真はリールを一つ入れられる現像タンク。2本用、4本用など複数本用のタンクもある。

モノクロフィルムを自家現像するのに必要な道具が、現像タンクとフィルムを巻くリールです。リールを使うほかに、ベルト式でフィルムを巻くものもありますが、ここでは最もよく使われているリールを使って現像する方法で解説していきます。

リールの巻き方

ダークバックに現像タンク、リール、フィルムを入れたところ。ダークバックは、ファスナーを閉じて左右から両手を入れて手探りで作業ができるようになっている。

フィルムをリールに巻く作業は、光を完全に遮断した暗室で行います。少しでも光がある場所では、フィルムが感光してしまうので行えません。そこで暗室が必要なのですが、暗室を確保するのはなかなか難しいと思います。そこで代用として使うのがダークバック。これはフィルムなどの出し入れをするときに両手を差し入れて、袋の中で作業ができるようになっているバックです。

ダークバックの中に事前に現像タンクなど必要なものを入れておき、ファスナーを閉じて暗室状態になったバックの中で手探りで作業をしていきます。このダークバックがあればわざわざ暗室を設けなくても、フィルムを現像タンクに入れることができるわけです。

ETSUMI ダークバッグ Mサイズ E-7041

リールの巻き方は何度も練習して手に覚えさせるのがコツ

ここからの作業はダークバックの中で行うものなので、実際に行うときは目視で確認ができません。ダークバックの中で手探りだけで行えるようにしなければならないものです。最初は練習用のフィルムロールを1本用意して、何度も練習をすることがマスターへの近道です。

また、フィルム本体をフィルムケースとなっているパトローネから取り出す必要があります。これは、パトローネの下蓋の部分をペンチなどで挟んで開けます。かつては専用のフィルムオープナーがありましたが、現在は入手が難しいのでペンチなどを代用します。

下蓋が開いたら、フィルムを巻き取っている中軸のスプールごと取り出します。スプールとフィルムの端が取り付けられているので、この部分をハサミで切り離します。もちろん、ここまでの作業は、すべてダークバックの中で手探りで行います。

この前準備のところも含めて、事前にダークバックの中に入れておくものは下記のとおりです。

<ダークバックの中に入れておくものリスト>

・現像タンク

・リール

・フィルム

・ペンチ

・ハサミ。

フィルムをリールを巻く方法とコツ

リールの巻き方

リールの端の部分が右側に向く方向に持つ。リールをこの方向に持つと右側からフィルムを差し込んで巻き取れる。

では、フィルムをリールを巻いていきます。まずリールですが、リールの一番外側の端部分が右側になるように持ちます。上の写真の赤丸の部分になります。ダークバックに入れるときに、右側になるように入れておくとわかりやすいです。

この方向からリールを持つことで、右側からフィルムを差し込めます。左利きの場合は反対側から行います。

リールの巻き方

リールの中心部を確認する。ここにフィルムを挟んでから巻き上げていく。

リールを持ったら、中心軸を指で確認します。この軸となっている部分にフィルムの先端を挟んでから巻き上げていきます。どの部分に差し込めるかを左手で確認しておきます。

写真にあるリールはフィルムを差し込めるピンがついていますが、ないものもあります。ピンがないものでも中心軸にフィルムを差し込んで巻き取れます。

リールの巻き方

フィルムをリールの軸の部分に差し込む。ここがきちんと差し込まれないと途中でズレが生じることがある。

リールの中心軸が確認できたら、右手でフィルムの端を差し込みます。このとき、右手の指でフィルムを両端から挟むように持つのがコツです。

リールの巻き方

中心軸にフィルムを挟めたら、あとはリールに沿ってフィルムを巻いていく。

中心軸にフィルムを挟むことができたら、リールに沿ってフィルムを巻き上げていきます。リールのほうを回して巻くとスムーズにできます。

リールの巻き方

フィルムは両端から挟んで丸みが出るくらいに持っていると巻き上げやすい。

またこのとき、右手のフィルムは少し両端から押し込むように持ち、フィルムに丸みがでるくらいに保っておくと、巻き上げやすいです。

左手は、中指などでフィルムを軽く押さえるように添えてあげると、リールの巻き上げがしやすくなります。

リールの巻き方

巻き終わった状態のリール。巻き上げている途中に引っかかるような手ごたえがなければ成功。

この方法でリールに巻き上げていきます。無理なく巻ければ上手く巻き取れていますが、途中で引っ掛かるような手ごたえがあるときは、リールからズレている可能性があります。

リールの巻き方

きれいにリールに巻き取れている状態。失敗するとフィルム同士が重なる部分が重なり、画像を損ねてしまう。

ダークバック内での作業なので、実際には目で確認できませんが、練習の段階であれ見ることができるので、巻き取ったリールを透かして見てみてください。リールの層にきれいにフィルムがすべて入っていれば、巻き取りは成功です。

上手くできていない場合、フィルム同士が重なってしまう部分ができます。そのまま現像を進めると重なった部分が白くなにも写ってない状態で現像されてしまいます。

フィルムが重ならないようきれいに巻き取れるように、何度も練習をしてから本番に挑んでみましょう。

このフィルムの巻き取り方の動画もあります。こちらもご覧になって巻き方の参考にしてみてください。

LPL 現像タンク ステンレス現像タンク(35mm/リール付) L40111

LPL 現像タンク プラスチック現像タンク5041 リール2個付 L40221

満月の撮り方は簡単!撮影のコツ3つ

満月から新月まで周期的に満ち欠けする月の様子は、日本では昔から愛でられてきました。その中でも、なんといっても満月はきれいで思わずレンズを向けてしまう被写体です。地球に接近したスーパームーンという言葉も最近はよく耳にします。そんな月の写真の撮り方をまとめてご紹介しましょう。

明るい時間帯に出ている月は撮りやすい

満月撮影

夕焼け空に出ている月。手持ちのコンデジやスマホカメラなどでも気軽に撮影できるパターン。

夕方のまだ明るい時間帯に見える月の場合は、写真はとても撮りやすいです。この場合はオート設定やプログラム設定のカメラ任せの撮影でも十分きれいに写せます。

夕焼けが出ている中に月があるような場面では、夕焼けの風景とともにフレームに入れてみるのも効果的。ただ、風景を広く入れようとズームレンズをワイド側に設定すると月自体はフレームに小さく写ります。

夕焼けの風景の中に小粒でも月の存在感が写っていれば、月のある風景としての作品になります。周りの風景とともに月を撮る場合は、月の大きさよりも全体のバランスを重視して構図を整えてみるのがポイントです。

コンパクトデジカメやスマホのカメラなどでも気軽に楽しめる月の撮影方法です。

月の模様は露出を調整して撮影

満月撮影

オート撮影で露出オーバーで撮れた作例。月の輪郭だけが写り、月の模様が写っていない状態。

満月撮影

露出補正機能で暗く設定して撮り直した例。はっきりと月の模様が表れた。

高倍率ズームレンズなどを使って月をズームアップして撮影した時に、月が真っ白になって写っていたということがよくあります。

これは、月の周りが暗いためオート撮影では、明るめに露出設定されてしまうのが原因。明るすぎる露出オーバーの写りになった場合は、露出補正機能を使い、暗めに設定して撮影しなおしてみます。

この場合は露出補正機能をマイナスに設定します。設定値は-1から-3までの間で写り具合を確認しながら調整してみてください。

露出補正をマイナスに設定した分暗く写すことで、白く露出オーバーで写っていた月の模様がきれいに写せます。

満月の場合はカメラを手持ちでも撮影は可能ですが、高倍率望遠を使うと手ブレが起こりやすいので、三脚を使うと安定して撮影ができます。状況に応じて三脚を使うなどカメラを固定して撮るようにしてみてください。

次のページでは、月の撮影の演出方法についてご紹介します!

梅雨に撮りたい写真、3つのシャッターチャンス

梅雨の時期だからこそ撮りやすい写真・シーンがある

梅雨の時期は外で撮影する機会も自然と減るものですが、この季節だからこそ撮りやすいシーンというのもあります。そこで、梅雨だからこそ撮りたいという場面を3つピックアップしてみました。

意外にも雨の日はシャッターチャンスは多いものです。億劫にならずに、ぜひ撮影を楽しんでみませんか?

雨に濡れたアジサイは美しさ倍増

梅雨の写真

たっぷりと水滴がのったアジサイ。雨上がり直後で撮れる濡れたアジサイはひと味違う梅雨の写真。

梅雨を表す花はなんといっても「アジサイ」です。5月ごろから花を咲かせていますが、見ごろはやはり6月。アジサイはたっぷり水を与えるとよく育ちます。雨が降っているときが、最も生き生きと見えるということです。

雨が降っている最中にはカメラを濡らしてしまう恐れもあり、なかなかレンズは向けにくいもの。そのため、濡れたアジサイを撮る絶好のシャッターチャンスは雨上がりのときです。

雨が上がったなと判断したら、カメラを持ってアジサイの花のあるところまで出かけてみましょう。

たっぷりと雨が降り注がれている花や葉から、撮影するものを選びます。選ぶときのポイントは、花や葉に乗る水滴のバランスのよいものを探すこと。他には、植物の枯れた部分などが雨に流されて花などについていることがあるので、できるだけ付着物がないものを選びます。

水滴の部分も含めた箇所にピント合わせをするとみずみずしさが伝わる写真になりやすくなります。

また、雨上がりに太陽光が差してきたら、その光も上手に利用しましょう。水滴に光の反射を入れてメリハリを強めた風合いにすることもできます。

雨に濡れたアジサイをどのように表現するか、いろいろ試行してみると撮影も楽しめます。

次のページではアジサイ以外の梅雨のシャッターチャンスを紹介します。

LAVOD Waterproof Bag 5m防水ポーチ LMB-007S

写真データの保存・整理、クラウド活用などお勧め紹介

スマートフォンを始め、携帯電話にデジタルカメラの機能が標準装備されているいま、誰しもが日常的にデジカメを持ち歩いている時代になりました。それに伴い撮影する写真の数も膨大に増えてきます。そうすると大変なのが写真の整理と保存です。

日々進化し続けているインターネット環境、データの保存もその時々で都合のよい方法を選択するのがよさそうです。

そこでいまおすすめできる写真データの保存方法と整理術をまとめてみました。

いま最も手軽で便利なクラウドサービス

写真整理

AppleのiCloudのトップページ。各社クラウドサービスでは無料と有料版がある。最初は無料版で使い勝手を試してみるのがおすすめ。

いま最も手軽に利用できて便利な写真データの保存方法としてお勧めできるのは、クラウドサービスの利用です。クラウドとは、各種データやソフトウェアをインターネット上のサーバーに保管する方法のこと。自身のアカウントのサーバーに保管したデータは、異なる機種のデバイスからログインして閲覧やデータの取り出しなども行えます。

クラウドの利点は、ネットに接続できる環境であればどこからでもデータを見られることです。例えば、自宅のパソコンでクラウドに保存した写真データを、外出中にスマホで見ることができるが可能になります。また定期的にデータを保存すればデータのバックアップにもなります。

クラウドサービスを利用するには、サーバーを運営している会社のサービスから選びます。データ保管の容量により無料と有料で使えるサービスがあります。

まず最初は、無料版で利用してみることをお勧めします。同じクラウドサービスでもそれぞれに特徴などがあるので、自分にとって使いやすいものを最終的に選んで使うのがよそさうです。

大容量の保管が必要になったら有料版に移行するという流れで利用してみるのが一般的です。

■主なクラウドサービス
・Dropbox(無料版2GB)
・OneDrive(無料版5GB)
・Googleドライブ(無料版15GB)
・iCloud(無料版5GB)

残したい写真はプリントアウトで保存

写真整理

フジフイルムのプリントサービスのトップページ。大事なプリントはプロショップに任せたほうが確実な品質のものを得られやすい。

写真を後々まで残すことを考えると、いまのところ最も確実なのは紙にプリントする方法です。意外かと思われるかもしれませんが、プリント保存は侮れません。

東日本大震災のあと、津波に流れたパソコンに入ったままのデジタルデータなどの復旧は難しかったのですが、プリントされた写真は破損しながらも残されたものが多数ありました。写真を後世に残す最も確実な方法はプリントした写真と言えます。このような事例からも写真をプリントで保存させる方法も取り入れることをお勧めします。

写真プリントと言っても、家庭用のプリンターで染料インクを使用して作ったプリントでは水への抵抗力が低いので長期保存には適しません。顔料インクを使ったプリントで仕上げる必要があります。顔料インクを使ったプリントでもこれまでの印画紙へプリントした写真と同様に紫外線などを避けて保管する必要はあります。扱い方法は、フィルム写真の印画紙プリントと同じです。

顔料インクを使ったプリントの作成は、カメラ店や出力センターなどのプリントサービスで行うことができます。高品質のプリントは、プロの技術とマシンが必要です。顔料インク用のプリンターも販売されていますが、日常的にプリントするのでなければ外部の専門店を利用するほうが確実です。

紙のプリント写真もデジタルデータと並行して保管するのがベストな体制です。特に大事な写真は、デジタルデータの保管だけではなく、プリントにして別々に保存させるとより確実に後世まで残すことが可能になります。

■プリントサービス会社の一例
・フジフイルムネットプリントサービス
・しまうまプリント

作るのも楽しいフォトブック

写真整理

DNPのフォトブックのトップページ。フォトブックを作って写真を整理保存するという方法も確立されてきた。小冊子版にまとめると見やすく配布にも便利。

プリント保管と同じような方法になりますが、アルバム形式として保管する形としてフォトブックの利用も便利です。

フォトブックの特徴は、簡単に編集できて小冊子を作れるところ。家族アルバムのような一般的な写真アルバムの形式はもちろんのこと、文章も掲載できるので、カタログ調の冊子やグラビア誌のようなスタイルなど自在にアレンジして作ることができます。

文章を載せられるので、写真についての説明もできて効率的にまとめておく方法としては最適です。フォトブックを販売しているサービス会社が提供する編集アプリなどを使うことで、ネット上で簡単に編集してオーダーまで完結させることができます。また冊数も自由に決められるので、多くの人に配布する目的で作ることも可能です。

フォトブック制作は、編集作業が要なので、事前に写真の編成と誌面の台割などを決めてから行うとスムースに行うことができます。

■フォトブックサービスの一例
・DNPのフォトブック
・フォトバック

アナログだけど確実な写真の整理術

写真整理

たくさんの写真データ。整理したあとに検索しやすくする方法を考えておくことが大事。

写真の整理方法は、写真整理ソフトを使い一枚ごとの写真に関連するタグ名を入力する方法もあります。この方法を活用すれば、そのソフトを使ってパソコンで膨大なストック写真から瞬時に選びたい写真にたどりつくことができます。ただ、この場合に大変なのが一枚ごとへのタグ付け。自分でタグ付けに一定のルールを決めて、一枚の写真に複数のタグ名を付ける作業は簡単そうで骨が折れる作業です。

整理するときに大事なことは、整理後に検索しやすい手順も考えておくということ

そこでガイドも実践しているもっと単純だけど使いやすい整理術をひとつご紹介します。それは手帳を利用した整理方法です。

ガイドいちおし、手書きの手帳を使った写真整理

まず、写真を撮影した日、または近い日にち分で画像データをひとつのフォルダとして保管します。タイトルには日付と撮影した内容、または撮影地などわかりやすいタイトルを記しておきます。

そして、手書き用の手帳のスケジュール欄に撮影した場所や内容も同様に記入しておきます。これを続けておくことで、その年度の手帳が撮影した写真内容のINDEX帳にもなるわけです。

写真を検索する方法は、例えば去年の春ごろに撮ったの海の写真のデータを振り返りたいという場合、去年の手帳を取り出して春の時期の書き込みを探していきます。その中で海やそれに近い記述のものがあればその日付のフォルダを探すという流れで写真にたどりつくという方法です。

自分で撮影した写真の記憶は案外残っているもので、一定の日時と場所がわかれば撮影した写真の内容の断片が甦ることも多いのです。このINDEX手帳はその記憶の呼び水にもなります。

とてもアナログな方法ですが、これで結構必要な写真のデータにすぐにたどり着くことができています。ただ必要なことは、小まめなデータの保管と手帳への記述です。この方法をたたき台に使いやすいようにアレンジしてもらうとさらに便利なアナログ整理術ができるかもしれません。

思い出の写真 整理・保存・修復・活用法―団塊世代に贈る

シンプルだから忙しくてもずっと続く! 子どもの写真整理術 (正しく暮らすシリーズ)