ZenBook 3 Delux 試用レポート 第8世代コアは速かった!!


ASUSの薄型モバイルノートを徹底ベンチマークしてみた

2017年10月19日 18時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 ASUSはIFA2017に向けて、8月31日に新製品を一気に発表した.PCだけでもZenBook Flip 14と同15、同Sに、VivoBook Flip 14と同S14、そしてZenBook 3 Delux と同13の合計7機種にもなる.4K液晶ありGTX搭載モデルあり、そして第8世代コアありだ.

 この中からASUSが日本向けに選りすぐったのが、第8世代コア搭載モデルで、9月21日に発表した「ZenBook 3 Delux」はi7-8550Uを搭載.27日に発表の「ZenBook Flip S」はi5-8250Uを搭載している.デラックスを試用できたのでレポートする.

ぐおおお第8世代ィィィィ~~

薄くて上品でキレイでござる

 日本で発売となる「ZenBook 3 Deluxe」は 「UX3490UAR」というモデルで、i7-8550Uはもちろん4コアで、動作周波数は1.8GHzと低めだが、ターボブーストで最大4.0GHzまで上がる.内蔵GPUはUHDグラフィックス620でVRAMはメインメモリと共有だ.

 メインメモリは2133MHz LPDDR3を16GB、SSDはPCIe3.0x4を1TB内蔵している.海外ではi5やメモリ・SSDが半分のモデルもあるが、今回日本で発売となるのは最上位最大量の1モデルのみで、オレたちバリバリオタクにはありがたい配慮なのだ.

おなじみアルマイト加工の表面はロイヤルブルーで、ゴールドのアクセントが効いている.

 ディスプレイは14型のフルHD(1920×1080ドット)IPS液晶でノンタッチだが、表面はゴリラグラス5を採用している.狭額縁により、ベゼル幅は7.5ミリと狭く、流行りのスクリーン・ボディ・レシオは84%で、14型液晶ながら、フットプリントは13型レベルのコンパクトさだ.専用アプリを使って、ブルーライトの軽減やビビッド、さらに手動での色みの変更もできる.

ディスプレー用のユーティリティでブルーライトの低減や手動での色み変更も可能.

 キーボードはきちんと日本語配列ながら、かな文字は右下に小さくプリントしているので、とて見た目がスッキリしている.バックライトを点灯すると、文字が金色に浮き上がる感じで、とても高級感がある.

バックライトをオンにすると、キートップの文字がゴールドに光ってカッコイイのである.

 スリムノートながら、ストロークは1.2ミリで押した感があり、ピッチも19ミリと余裕がある.特に左手前のCTRLとFnキーが大きくて気に入ったのだ.

日本語配列のキーボードはスペースバーの右側がちょっと狭苦しいが、メインキーはきれいに並んでいる.

 サウンドはおなじみHarmanKardonとの共同開発スピーカーが、キーボードの奥に2つと、底面の手前寄りに2つ搭載されている.スリムノートながら、非常にいい音が鳴る.

底面の手前(写真下側)にスピーカーが2つ並ぶ.左右に吸気口があるだけで、底面はフラットで穴もない.

 インターフェースはType-C端子が3つあるだけで、うち2つはThunderboltで映像出力と本機への充電をサポート、ひとつはUSB3.1でやはり本機への充電をサポート.ASUS謹製のミニドックを本体と同梱しており、Type-AとHDMI、電源供給用のType-Cを搭載している.

搭載するインターフェースは種類の違うType-Cが3つとイヤホン端子、

 本体サイズは329×214ミリで厚みが12.9ミリとかなり薄いが、おなじみのアルミ合金ボディでヤワさはまったく感じない.

 バッテリーは46Wh内蔵で重量は1.1キロ.JEITA2.0基準で10時間駆動する.もちろん、おなじみASUSの「ヘルスチャージング」設定を使えば、バッテリー持続時間と寿命のバランスを自分で決められる.

これも内蔵のユーティリティで、満充電するか、寿命をとって下げるかをユーザーが指定できる.

ぐおおお第8世代ィィィィ~~

第7世代より70%も速かったぁぁ~~!!

 さて、一番知りたい第8世代コアの速度だが、まずおなじみCinebenchR15のCPU値は最高で611が出た.第7世代の2コアのモバイルCPU「i7-7500U」では360前後なので、70%も速くなっていることになる.

 インテルは第8世代コアの発表時に、第7世代比で40%増しであるといっているが、それを超えた.ともにTDPは15Wであるが、7500Uはクロックが2.7~3.5GHzで、今回の8550Uは1.8~4.0GHzである.

底板を開けると、メインキーボードはかなり小さいことがわかる.大部分がバッテリーでうまっているが、スピーカー(写真した左右)はなかなか立派である.☆注意☆一般ユーザーが分解した場合メーカー保証対象外になりますのでご注意ください☆注意☆

 参考までTDPが45Wの第7世代の4コアCPU「i7-7700HQ」の場合は2.8~3.8GHzで、CinebenchのCPU値は平均740前後である.消費電力が3倍で速度向上は20%ということになる.というか15WでHQの80%の速度が出ているというのは立派なのだ.

 ZenBookのCinebenchのOpenGL値は54で、HD620搭載の7500Uの45と比べて約20%増しに留まった.最大動作周波数はHD620の1.05からUHD620の1.15GHzに上がっている(約9%)が、それ以上の速度向上をしてることになる.それを確かめるために3DBenchも実行してみたが、FireStrikeでは7500Uの950前後が、このZenBookでは1120でやはり18%増しである.

SeqQ32で3000を超えるのは、SSDそのものの速度とともにバスもきちんと高速動作している証拠である.

 SSDについては、今回の試用機はサムスンのおなじみPM961シリーズ「MZVLW1T0HMLH」を搭載しており、CrystalDiskMarkのシーケンシャルマルチのリードが3357、ライトが1765と現行ノートの中でも最高速レベルの好成績だった.

基板の右側の黒いシール部分がSSDでM.2スロットが下端に見える.CPUの熱はヒートパイプで運ばれ、ファンで背面に排出されるしくみだ.

 ベンチマークテストを繰り返していると、発熱のためか値が若干落ちていくことがあった.第7世代コアと同じボディに第8世代コアを搭載しているモバイルノートでは同じことが起きる可能性があるし、逆にファームアップで直る可能性もある.

 バッテリー容量は46Whと、スリムモバイルとしては平均的な量で、おなじみBBenchで液晶輝度最大+省エネ設定OFFで4時間と5分も駆動した.4コアになったとはいえ、WEB巡回では7500Uと変わらない消費電力ということである.

 ちなみにACアダプターは最高20V3.25A出力の65W型で、充電時間は放電と同条件で使用しながらで50%まで58分、70%まで1時間44分、90%まで2時間36分かかった.Type-Cのクイックチャージを利用しているせいかもしれないが、50%30分くらいを目指していただけるとありがたい.

モバイルノートも4コアが常識に

この冬は第8世代コアを買うのだっ!!

左が15.6型のZenBook Proで右は12.5型のZenBook 3.両方とも早く第8世代コアを搭載してほしいのである.

 インテルが主張していたとおり、第8世代コアは「ひさしぶりに速度が上がった」CPUである.すでに富士通のUHやデルのXPS13、レノボのideapad、そしてRazerのStealthなど、ウルトラブック系ノートたちは第8世代コア搭載が進んでいる.他メーカーの搭載ノートも、ZenBook 3 Deluxのような速度を出すとしたら、もう第7世代コア搭載したノートを買う理由がなくなる.第8世代Uプロセッサーによって、モバイルノートは4コアの世界に突入し、もう後戻りはできない.そして、外部GPUを搭載したプレミアムノートやゲーミングノートでも利用が広がるに違いない.
 そんな中で、このZenBook 3 Deluxは、スリムで狭額縁ながら、メモリもSSDもたっぷり搭載して、液晶も音も○なので1.1キロという重量が許容できれば、今最高に欲しまるモバイルノートなのであ~~る.

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新Razer Blade Pro 試用レポート 4KIGZOにGTX1080搭載の最薄ノートなのだ!!


2017年モデルはTHX認証で音も映像も◎

2017年10月12日 19時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 Razerは最上位のBladeProと、最軽量モデルのStealthの最新モデルを8月19日に日本でも発表した.3兄弟の長男と三男が新しくなったわけである.17型のProが編集部に届いたので試用してみた.

厚み22.5ミリに

4コア+GTX1080の最高スペックを搭載

 「新」RazerBladeProは、2016年の10月に海外向けとして発表となった.当時はCPUがコアi7-6700HQで、GPUはGeForce GTX1080を搭載し、新しい冷却機構を搭載することにより、22.5ミリの厚さを実現.1080搭載ノートとして世界最薄だった.

 今年の3月にやはり海外向けにマイナーバージョンアップをおこない、2017年モデルとなった.もちろん日本で発売となったのはこのモデルで、CPUは第7世代のコアi7-7820HKで通常2.9GHzからオーバークロックで4.3GHzまでブートアップする.メインメモリはDDR4-2667MHzを32GB積む.

 GPUは変わらずGTX1080にGDDR5XのVRAMを8GB搭載.ストレージは512GBまたは1TBを搭載し、RAID0を構成している.

17型で狭額縁ではないので、設置面積は424×281ミリとなかなか広大である.もちろん天板のロゴは電源投入によりグリーンに光るのだっ!!

キーボードは「メカ」内蔵で超絶のキモチよさ

タッチパッドにローラー搭載

 これまで日本で発売されていたRazer製品はすべて日本語キーボードを搭載していたが、今回のPro(とStealthも)は、英語配列のキーボードのみとなった.オレとしては大歓迎だし、この方針で、最新モデルがより早く日本でも発売になるのならさらに大歓迎なのである.

新Proのキーボードは日本でもUS配列となった.タッチパッドは手前ではなく右側に配置で、今回は液晶は仕込まれていない.

 本体の厚み22.5ミリは、全体がけっこう大きめ(424×281ミリ)なのでより薄く感じる.厚みが17.9ミリのASUSのZephyrusが登場してしまったので世界最薄とはいえなくなってしまったが、ゼフィーは利用時に底板が7ミリ開いて厚みが増すので、Proは依然として世界最薄クラスということはできる.

 これはRazer3兄弟すべてにいえることだが、アルミボディはとにかく頑丈で、まったくタワむ感じがしない.新Proも同様で、とにかく頑丈なのである.

インターフェイスはすべて左右に配置されている.GTX1080搭載でこの薄さはステキですよね~~

 フタを開けるとIGZOの17.3型ディスプレイが登場する.画面サイズは382×215ミリで、やはり15型よりふたまわり広くてキモチいい.IGZOの高彩度に加えて、NVIDIAのG-SYNCにも対応しており、チラつきもない.

 新Proには世界初の「超薄型メカニカルキーボード」が採用されている.もちろんさわると「カチカチ」と機械式の音がして、クリック感もとてもキモチがいい.最近の薄型ノートは、キーのストロークがますます短くなり、打鍵感もどんどん犠牲になっているが、それに逆行するもので、これは画期的出来事で、触感もとても気に入った.

この薄型ボディでメカニカルのカチカチ感を味わえるのは新しい世界なのだ

 ただし、オフィスや会議中に使うにはちょっとウルサイかもしれない.もちろんキーの下にはフルカラーLEDが仕込まれていて、おなじみRazer Chromaで色の指定ができるし、消すこともできるます.

 キーボード右側にタッチパッドがあるが、前世代のモデルとは違って、キーにもパッドにも、液晶は仕込まれていない(ちょっとさみしいですが).

 パッドはBladeとは違ってボタン内蔵型である.「パッドのボタンは別が好き派」のオレとしては、ビミョウなのだが、右側にあるので、このほうがいいかもしれない.

 パッドの奥にはクルクルと回るローラーがあって、これもちょっとクリック感がある上、押すこともできる.デフォルトではボリュームコントロールだが、切り換えることができる.WEBブラウザーのスクロールに使ってみたらとてもキモチがよかった.

タッチパッド奥のローラーはボリュームやスクロールに使える.左右のキーも機能を選択可能だ.

 インターフェイスは本体の左右で、有線LANはKiller E2500、SDXC対応のカードスロットにThunderbolt3のType-C×1、3.0と2.0のType-Aが各1、特殊な3ピンの電源端子が付いている.

Type-CにType-A、SDカードスロットまで装備している.

 音と映像については、この2017年モデルから、世界ではじめての「THX-certified」を取得している.アナログオーディオ端子もTHX認定となっており、迫力のある映像とサウンドを楽しめるしくみだ.

ベンチ結果はもちろんバリバリ

ファンも静かでよく冷える

 さて、おなじみのベンチマークテストだが、CinebenchはCPUが768でOpenGLが114と、i7-7820HK+GTX1080搭載ノートとして当然の値が出た.3DmarkのFirestrikeも14644と、現行のゲーミングノートの最高レベルである.

 ベンチマークを回し続けてみたが、本体の温度は安定していた.Vapor Chamberという新しい冷却機構はとても効率がいいようで、ファンもそれほどうるさくない.

背面の左右奥にファンが設置されており、底面から吸気して、液晶ヒンジ部に排出する方式で、まわりのみなさんに熱気をふきかける心配がない.

 SSDはサムスンのPM951シリーズの256GBモデル(MZVLV256HCHP)を2台内蔵してRAID0を構成している.このSSDを単純に使った場合の約1.5倍~2倍の速度が出ていた.

 バッテリーはおなじみBBenchを液晶最高輝度、節電なしで実行して、2時間40分稼働した.内蔵バッテリーは99Whと心強い.ACアダプターは19Vで13.16Aで250Wの出力ながら、薄型で786グラムと軽くはないが他社の1キロを越す巨大アダプターよりはスマートである.

出力250Wでこのサイズと軽さは、さすがのコダワリなのである.

ちょっと重いが薄くて速いので

モンスターモバイルとし持ち歩きもあり

 重量はスペック上は3.49キロと書いてあるが、今回の試用機は約3.6キロあった.実際、手に持ってもぐっとくる重さだが、前述のようにアルミ筐体は頑丈で、薄いにもかかわらずかばんに入れて持ち歩くのに強度的な不安はない.

 とはいえ、ACアダプターと合計で4.3キロになるから、基本は机上で使うノートで、社内や家庭内、クルマで移動なら持ち歩きもアリというところである.

RazerBlade3兄弟の設置面積を比較.左からPro、Stealth、Blade.やはり3台揃えて使い分けるという贅沢をいつかしてみたいものである.

 もちろん薄さだけでなく、メカニカルキーボードの感触と、THXのサウンド+映像は、ほかのノートでは味わえない魅力だ.

 直販はもちろんRazerStore.comだが、おなじみのツクモ(TSUKUMO eX.)で実機に触れるし、新たにドスパラの秋葉原本店、名古屋・大須店、大阪・なんば店、札幌店、ビックカメラの池袋本店パソコン館、 有楽町店、さらにソフマップのAKIBA2号店 パソコン総合館、 神戸ハーバーランド店にも置かれるそうなので、ぜひ実機で体感して、欲しまっていただきたい.

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ROG Zephyrus 試用レポート 4コア+GTXなのに激薄で軽量なノートPCなのだっ!!


ASUSが提案するゲーミングノートの未来形

2017年09月21日 07時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 5月のComputexでNVIDIAが発表した「Max-Qテクノロジー」は、ゲーミングノートの新時代を告げるものだ。そのお手本として公開されたのが、ASUSの「ROG Zephyrus(ゼフィルス)」である。

 ハイパフォーマンスノートやゲーミングPCユーザーとして一番気になるのは、この薄さに、7700HQとGTX1070を搭載して、果たしてきちんと冷却され、きちんと速度が出るものなのかである。日本でも「GX501V5」という型番で発売となったので、実機を試用してみた。

17.9ミリは想像以上の「薄さ」

スクエアデザインも好感度非常に高し

 箱から出して、手にして本当に驚くのは、17.9ミリという、ウルトラブック並みの薄さである。単なる15.6型のUプロセッサーを搭載したノートPCでも薄さを感じるレベルだ。ところが、こいつはTDP(設計熱量)が45Wという、第7世代(KabyLake)のモバイル用として最高レベルの速度=発熱を誇るCPUを搭載している。

 さらに、GeForceのほうはGTX1070または1080を搭載している。日本では今回1070搭載モデルのみ発売となったが、従来の設計では、この薄い筐体に1070を搭載するのは困難だった。Max-Qによって可能となったデザインなのである。重さ2.2キロは15型ゲーミングPCとしては軽い。

狭額縁ではないので幅は379ミリ、奥行きは262ミリと面積は広めだ。

 日本で発売となったGX501VSは、i7-7700HQに16GBメモリ、15.6型IPSのフルHD液晶(1920×1080ドット)は120Hz駆動だ。SSDはPCIeX4接続で512GBを搭載。キーボード配列は英語のみで、オレ的にはオッケーなのだ。

液晶を開けるとともに

底面もオープンしてくれる

 ROG Zephyrus(愛称ゼフィー)を使うにあたって、最初に驚くのは、液晶を開けるときに、本体後部が浮き上がり、底面が開くことだ。昔、ThinkPadのバタフライキーボードが、液晶の開閉力を使ってキーボードを展開していたし、ThinkPad Yogaは現行モデルでもキートップを上下させている。

 とにかくゼフィーは液晶を開けると、底板の後部が約7ミリ開く。前側は動かないので、ちょうどクルマのボンネットが開く感じで、なおかつ左右に1つづつ赤いLEDが設置されていて、光も放つ(ACアダプター接続時のみ)。オトコノコはみんな惚れ惚れする、とても良い設計なのである。

液晶を60度以上あけると、底板がフルオープンする。ACアダプターが接続されていると、赤いLEDが点灯する。

底板が開いて吸気するので、逆に底板にはスリットはない。

 液晶を開くと現れるのは手前に設置されたキーボードで、これも新しいカタチである。キーボード面の奥側はフラットな板で、電源スイッチとROGマークしかない。

 手前のキーボードはなかなかカッコいいデザインで、右側にタッチパッドが設置されている。フツーはキーボードの手前にあるものだが、このレイアウトではここに置くしかしかたがない。前述のようにキーボードはUS配列で、@はSHIFT+2の位置である。

通常のノートとは逆に、キーボードがいちばん手前に配置されている。奥は単なる空き地ではない。

 右側のタッチパッドは内部にLEDが仕込まれている。パッドの左上にあるボタンを押すと浮かび上がるのはなんとテンキーなのだ。もちろん数字や記号を押せば、フツーのテンキーと同様に数字が入力される。どうしてもテンキーを使わなければならないゲームでは、これをオンにしてやればいい。そのかわりマウスなどを接続して利用することになる。

タッチパッドの左上のボタンを押すと、パッドにLEDが点灯してテンキーに変身するのだった。

吸気と排気のために

全方向が設計されているのだった

 電源をONにして、フツーに使っているぶんにはファンはほとんど回らないが、3D系のゲームやベンチマークテストを実行すると、当然ベンチレーションシステムが起動する。

 まず吸気のほうだが、さきほどの開いた底板のすきまと、さらに最初は気づかなかったのだが、キーボード面の奥の「無駄な空き地」のような場所からも吸気をしている。空き地はよくみると小さな穴が多数あいており、ここからファンが吸気を行うのである。まちがっても、ポストイットやステッカーを貼ってはいけないのだ。

キーボード奥の空き地は、実は小さい穴がたくさんあいた通気孔で、冷却のための空気を吸い込む。

 排気は本体の後部と、向かって左側の側面から出てくる。それぞれ、すぐ下が例のスキマなので、余計なものを置いたり、壁際では使わない方がいい。排気が吸気にまわり込んでしまうのを防ぐためだ。

 排気音は想像より静かで、あまり気にはならないが、出てくる排気はあたたかい。最近のGPU搭載ノートでは、排気を液晶面にそわせて上へ逃がすものが多いのだが、ゼフィーは背面と左側に素直に排出する。そちら側の近くにほかのひとがいる場合は注意して使おう。

背面の排気口まわりはオレンジのメタリック処理されている。

別体のパームレストが付属

インターフェイスはウルトラブックなみ

 キーボードがここまで手前に設置されているノートPCはめずらしいが、オレは日頃、机上では小型キーボードをパームレストなしで使っているのではあまり違和感はなかった。

 とはいえ、そうでないヒトのために、ゼフィーには「ゲーミングパームレスト」という物体が付属している。硬質ながらやわらかさもある物体で、手前におくと確かにキモチがいい。

付属のパームレストを設置するとこんな感じで、液晶はすこし遠くなるが、おちついてキーボードを打てるようになる。

 キーボードはおなじみAuraキーボードで、七色のバックライトをユーザーが定義して光らせることができる。

専用アプリでキーボードの配色は自由に設定できるのだが、底板のLEDはなぜか消せないようだ。

 インターフェースは右側にUSB3.0のType-A×2とThunderbolt3のType-C×1が、左側には電源端子とHDMI、Type-A×2とヘッドホンジャックがある。有線LANが必要な場合に備えて、Type-A用のアダプターが同梱されている。

薄型設計でかつ冷却を主眼においているため、必要最小限のコネクターのみ搭載している。

 スピーカーはキーボードの左右に1つずつあるだけだが、薄型ボディのわりにはなかなかいい音がする。

ベンチマークテスト結果は良好

Max-Qは95%まで速度が出るのだ

 さて、みんなが気になるベンチマークテストだがおなじみの順番に紹介していこう。比較するのは某社のゲーミングノートで、i7-7700HQ+GTX1070+VRAM8GBという、ゼフィーと同じ構成のマシンだ。もちろんMax-Qは搭載していない、17型の大型ゲームノートである。

 まずはCinebenchR15だが、CPUの値はゼフィーが724で対象機は731、OpenGLは、ゼフィーが102で対象が93と、ともに数パーセントの差はあるがほぼ同じ数値である。

 みんなの大好きな3DMarkでは、FireStrikeでゼフィーが12948で対象機は13554だった。つまり非Max-Qの大型マシンの95%の速度が出たわけである。TymeSpyも同様にゼフィーが92%の値で、逆にSkydiverでは逆点して104%の数値となった。長時間ベンチマークテストを回してみたが、過熱によって速度が落ちることはなかった。排熱はうまくできているようである。

底板は普通の小型プラスネジを4つ外すだけで取り外すことができる。開いてみたところ、やはりここは半分外にさらされる部分なので、ファン以外はしったかりとシーリングされていた。

手前の金具の部分にあるツメが動いて、底板を持ち上げる構造だ。

 SSDは非常に高速で、CrystalDiskMarkのマルチシーケンシャルの読み込みで3563、書き込みで1757と出た。搭載していたのはSAMSUNGのSM961シリーズ「MZVKW512HMJP」である。

 バッテリーは50Whを内蔵している。ゲーミングノートとしてはかなり少ないほうで、Uプロセッサーを搭載したモバイルノートレベルだが、いつものBBenchで、液晶を最高輝度、省エネOFFの状態で約2時間駆動した。バッテリー量のわりには持つほうである。

 バッテリーの充電は、これと同じ条件で利用しながらで、50%まで33分、70%まで49分、90%まで66分となかなか高速だが、バッテリーの容量が少なめなので、スゴイとまではいかない。付属するACアダプターは19.5Vの11.8Aで230Wの出力。ケーブル込みで940グラムある。

付属するACアダプターとパームレスト、有線LANアダプターと小型ドライバー。底板のあけ方はマニュアルにも明記されている。

初のMax-Qオリジナル設計で

薄型ゲーミングノートの幕開け

 先にテストしたMax-Q搭載のALIENWARE15はCPUがi7-7820HKでGTX1080を搭載していた。こちらも標準機で15181、Max-Q搭載機で14335が出て、Max-Qによる低下は約6%に留まっている。

 これまで発売となっきたMax-Q搭載ノートはみんな従来モデルのボディそのままに、ひとつ上のGeForceを搭載したものだった。ゼフィーははじめてのMax-Qを前提としたノートであり、この薄さでi7-7700HQ+GTX1070搭載の大型ノートの95%の速度を出した。

 ただし、使い方にはややクセがある。付属のマニュアルには、液晶は60度以上開いた状態で利用するように指示してある。つまり、フタを閉めた状態でキーボードとマウスとディスプレーをつないで、デスクトップ的には使えないというか、その場合も給排気のために、液晶は(というか底面は)開けて使う必要がある。

ROGの専用アプリ「GamingCenter」でCPUの速度も指定でき、温度やクロックの様子もモニターできる。

 ベンチマーク中にキーボード面でいちばん熱くなるのは中央のROGマークとその奥のあたりで、キーボードやタッチパッドは手前にあるので、利用上は支障はない。ゼフィーのデザインは、今後の薄型ゲーミングノートのキーボードレイアウトにも影響を与えるかもしれない。

 オレ的には15.6型なら4K液晶を望みたいところで、ライバル各社からも、Max-Q前提で新設計した「薄型軽量」の次世代プレミアムノートが出てくると、賑やかになってとってもウレシーのだ!!

持ち歩き中はシルバー光沢のROGマークは電源が入ると赤く点灯する。

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PavilionPower15 試用レポート 4コア+GTX+4K液晶と3拍子そろって15万円っ!


突然発生したHPのプレミアムノートPCをテストしてみた

2017年09月08日 12時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 HPが7月13日に新製品を一気に発表しましたが、そこでオレ的にいちばん気になったのが「Pavilion Power 15」だった。

 HPのラインアップ上でいうとPavilionシリーズは、いわゆる「スタンダードノート」なのだが、これに「Power」という名前がついたこの新モデルは「プレミアム」と呼べるスペックを持っています。製品版がとどいたので試用してみました。

4コアCPUにGTX1050に4K液晶で

15万円なんですよお客さん

 PP15には3つのモデルがある。まずCPUだが、全モデルが4コアで、i5-7300HQかi7-7700HQを選べる。メモリは8GBか16GB、液晶はとってもうれしい非光沢(!)で、15.6型のフルHDまたは、こちらもウレシイなんと4K(3840×2160ドット)も選択可能です。

 GPUにはもはや最新プレミアムノートの定番ともいえるGeForce GTX1050にVRAM4GBを搭載。ストレージは1TBのHDDのみか、128GB/256GBのSSDを搭載したデュアルドライブモデルも設定されています。

 ベーシックモデルはi5に8GBメモリにフルHDで1TBHDDのみ、スタンダードモデルはi7に16GBメモリでフルHDに128GBSSDも搭載で、パフォーマンスモデルはスタンダードのSSDが256GBになり、ディスプレイがこれだけ4K解像度(3840×2160ドット)となります。

地味なデザインだが

作りはさすがのHPクオリティ

天板の中央のマークはプレミアムシリーズの「川」ではなく「丸hp」だが、鏡面仕上げになっている。

 実際に触ってみました。キーボードは残念ながら(オレ的にです)テンキー付きですが、キータッチはよく、そのうえ静音なので、会議中も安心してタイピングできます。トラックパッドのクリック音も静かです。

自分は15型ノートにテンキーはいりません派なのだが、PP15はテンキーつきなので、タッチパッドがマシンのセンターではなく左寄りになる。

 PP15は、いま流行りの狭額縁ではないので、本体サイズは横幅378×奥行254と大きめで、厚みも最大27ミリとスリムとはいえません。とはいえ、手にしたときも、持ち歩いても、「厚すぎ」とは感じませんでした。パッと目をひくステキなデザインではないですが、逆に目立たず、オレとしては好きです。重量は約2.3キロと、こちらはちょっとずっしりを感じます。

 液晶のヒンジ部の形状が、最近のHPのプレミアムラインと同じデザインで、ちょっと回り込んだカタチになっていて、液晶を使用位置まで開けると、背後で机に到達して、本体をちょっと持ち上げる構造になっています。これによって、キーボード面が若干傾斜します。

液晶を使用状態にすると天板の後部で本体が立ち上がるしくみだ。

 15型フルサイズなのでインターフェースもフルに搭載していて、流行りのType-C×1にType-A×3、HDMIに有線LAN端子も内蔵。イーサケーブルは、ちょっとフタの部分が開くカタチでコネクターを接続します。SDカードスロットもフル型を標準搭載なのも、我々デジカメオタクにはうれしいですね。

USBはType-AとCを両方搭載。有線LANにHDMIとフルに搭載している。

 排気口は液晶のヒンジ部にあります。液晶を開いた状態では、排気が液晶に沿って上に拡散するという、最近のクラムシェルの流行りの設計です。直背後や左右へ出るものは、まわりのみなさまに不快感を与える可能性がありますから、これがいちばんいいですね。

本体後部からみると、液晶のヒンジ部分の中央に細長く「排気口」がみえる。

ベンチマークしてみたら

SSDが超速でバッテリーも長持ち!!

 今回試用したのは最上位のパフォーマンスモデルでコアi7にもちろんGTX1050に4K液晶を積んでいる。

 まずはおなじみCinebenchではCPUが736、OpenGLが103と、同じ構成のZenBook ProやDellのXPS15とほぼ同じ値である。3DMarkのFireStrikeは5543で、こちらも他社の2機種と同じでGTX1050の性能は十分に出ている。

 試用機が搭載していたSSDはサムスンの「PM961シリーズ(MZVLW256HEHP)」で、これはかなり速いタイプ.案の定CrystalDiskmarkマルチのシーケンシャルライトで3265、リードで1286と最高レベルの速度を叩き出した。128GBはどんなドライブか不明だが、この256GBモデルはオススメである。

 バッテリーは68.5Whの容量で、この重量(約2.3キロ)からすると多いとはいえないが、バッテリーベンチでバックライト100%、省エネOFFでなんと5時間15分も駆動した。先に出てきた同スペックの他社モデルでは5時間以下だったので、これも優秀である。

付属のACアダプターは150Wの大型で、ケーブル込みで約430グラムある。

 充電器は19.5Vの7.7Aで150Wの出力を持つ大型選手で、本体といっしょに持ち歩きたくないタイプだが、おかげで充電時間は、PCを使用しながら(上記放電と同条件)で、50%充電まで35分、70%まで53分、90%まで71分と優秀だった。

写真やビデオのヘビー処理に

もちろん3DゲームもOKのシブいヤツなのだ

 しばらく3Dベンチやゲームを入れて遊びましたが、冷却ファンの設計がいいのか、本体は部分的にあったかくなるものの、キーボード面も底面も熱くなることはありませんでした。もちろんフルパワー状態で連続利用すると、ファンはブンブンと回りますはい。

底面の吸気口はやや背面よりにあるが、目立たないサイズ。足が放射状になっているのがカワイイのだ。

 PavilionPower 15のおどろくべきことは、お値段の設定です。「大盤振舞キャンペーン(9月7日現在)」中とはいえ、コアi5モデルでなんと9万8800円(税抜)からと、とってもお安いのです。スペックはプレミアムなのにお値段はスタンダードとでもいいましょうか、i7に16GBメモリに4K液晶の最上位モデルも14万0800円はかなり引かれますね。

 とはいえ、Pavilionは基本的にスタンダードラインですから、スペックはこのままキープしていただいて(といいながらGTX1060がベターですが)、SPECTREやENVYといった、HPのプレミアムラインから、カッコいいデザインで登場するのも期待しています。当然ですが、軽量化は推し進めていただいて1.8キロですかね、よろしくお願いしますね~~

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Surface Studio 試用レポート 画面を倒してペンで書く新世代の一体型PCなのである


Surface初の一体型デスクトップは大画面がキモチいいのだ

2017年06月29日 12時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 マイクロソフトが5月26日に発表した新Surfaceラインアップ4機種で唯一のデスクトップモデルSurface Studioの実機を試用できたので、紹介していく.

3対2の28型ディスプレーは

薄くて広くて、とにかく迫力なのである.

 Studioは、28型ディスプレイの土台部分にPCが収納された一体型モデルである.もちろん画面の縦横比はほかのSurfaceと同様に3対2.解像度は4500×3000ドットと、通常の4Kディスプレイ(3840×2160ドット)を越える解像度による精細さが最大の魅力.そして、表示部を片手で傾けることができ、ペンやダイヤルを使って巨大タブレットのように使うことができる.

この倒した状態を「Studioモード」と呼びます.ダイヤルを画面において、ペンでお絵描きしましょう.

 表示部は横が約60センチで縦が約40センチある.3対2比率というのは16に合わせると16対10.7である.数字上の16対9よりすこしだけ四角いのかなと思うと間違いで、ほかのSurfaceシリーズも同じなのだが、16対9に慣れた目でみると、正方形に近くみえるほどだ.

 Studioのデモではよく絵を描いているが、この面積と解像度は仕事にも向くのだ.試しにエクセルを起動してみると、画面倍率200%(これが推奨となっている)で、50行、150%なら70行、125%なら80行が表示される.ためしにブラウザーを多数起動してみた.125%なら9面を同時に開いてASCII.jpが表示できる.もちろん字も読めるよもちろんです.巨大な表を毎日扱っているキミたちや、ブラウザーとエディターを複数起動してWEB記事を書いているボクたちにも超便利なマシンなのである.

画面倍率125%でエクセルを起動するとこんな状態.49×88行表示され、もちろん文字も読める.(クリックすると実サイズで表示します)

ブラウザーを9面表示してASCII.jpを表示.横幅がきちんと表示され、もちろん文字も読める.お仕事はかどりますはい(クリックすると実サイズで表示します)

 本体とディスプレイはクローム仕上げの2本のバーでつながっており、内部にはバネが仕込まれていて、カウンターウェイトがかかっており、片手で軽く動かせる.土台側の軸とディスプレイ側の軸は完全に同期するようになっているので、傾けたつもりなのに空中にあるとか、立てるときに持ち上げそこなって机にディスプレイがぶつかるといったダサい状態にはならない.非常に美しい設計なのである.ただし、逆にいうと、ある角度でそのまま上下の高さを変えたいとか、ある高さのまま角度だけ変えたいということはできない.高さと角度が連動しているのである.

直立させると画面位置は土台の上にくる.この状態で高さを調節はできないが、指1本で傾けられるのは魅力なのだ.

画面が手前にずれながら倒れていく.ちょうど手前の部分が机に設置して止まる.土台の左右にコネクターが付けられないのは、アームがこのように動くからだ.

 マイクロソフトは、寝かせてペンやダイヤルで操作する状態を「スタジオモード」、立ててマウスで使う状態を「デスクトップモード」と呼んでいる.



新Surface Book 試用レポート Performance Baseは速くて長持ちだった!!


GTX965M搭載にバッテリー増で最強化

2017年05月26日 15時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

 米国では2016年10月に発表となった第2世代のSurfaceBookが日本でも4月20日に発売となりました.実際の名称は、「Surface Book with Performance Base」という長ったらしい名称です.初代はGPUなしモデルとありモデルで同じ名前だったのに、今回は急にPBという名前がつきました.

SurfaceBookは合体すると強くなる

超メカロボなPCなのである

 おさらいになりますが、SurfaceBookは液晶部分とキーボード部分が着脱式のいわゆる2in1型ノートですが、ほかと大きく異なるのが、キーボード部分にGPUを搭載していることです.つまり、液晶側=タブレット単体ではコアiの内蔵グラフィックが働いていますが、合体して重いアプリが起動したとたんに、キーボード側に内蔵している外部GPUに切り替わって超高速モードになるという、変身合体メカ的なステキなマシンなのです.

 初代モデルからずっと使っているのですが、なにより魅力なのはGPUもさることながら、搭載している液晶です.13.5インチというとフツーな感じがしますが、縦横比が3対2なので、16対9や16対10の液晶より面積は広くなっております.解像度も3000×2000ドットと、Windowsの100%表示では文字が小さくなりすぎるくらいの精細度で電子雑誌の文字もきちんと読めます.もちろんsRGBの色域を100%カバーしていますので、デジカメで撮った写真をいじるのにも最適です.

週刊アスキー電子版も最高環境で読むことができるのだっ!!

 キーボード部分も某SurfaceProの着脱式とは比べ物にならないくらい良いキータッチで、タッチパッドも広くて誤動作もなく、申しぶんない出来です.自分としては英語配列のほうがスッキリしていて好きなので、日本でも購入時に選べるようにしてほしいですね.

 ちなみに液晶部分のロックは電磁方式で、キーボードの「分離」ボタンを押すと、ガチャンといって離れます.この分離合体電磁メカは男の子のキモチをとってもくすぐるもので、買ってよかった感が増幅します.

日本語キーボード(上)とUSキーボード(下)

Delの左の脱出キーを押すと「ガチッ」と音がして液晶部が外れるのがステキなんです.

新モデルPBは3Dに強くて

バッテリーも増強された

 で、今春発売となった新製品「PB」は、その名のとおり、上半身はそのままで、下半身つまりキーボード部分の「Base」の能力がUPしました.

 まず、GPUですが、旧モデルはスペック表では「GeForce GPU」という表記です.ほぼ「GeForce940M」と同じ性能でMaxwellアーキテクチャーで、シェーダーは384個搭載していますが、メモリーは940Mより高速な5GHzのGDDR5を利用可能となっています.そのへんが940MではなくGeForce GPUと呼称しているゆえんですね.

本体左は従来どおりTYPE-A×2とSDカードスロット

本体右にはディスプレイポートと電源コネクタのみ

 対する新モデルのPBに搭載しているのは「GeForce GTX965M」で、アーキテクチャはMaxwellで同じですが、なんといってもGTX様ですから、シェーダーは1024個と、940Mの約2.7倍強くなっています.ちなみに消費電力は25から50Wと倍になっていますけどね.
 GTX965Mが接続きるメモリはGDDR5で旧モデルと同じですが、バス幅は64から128bitへと2倍になり、最高メモリ量は1024から4096MBと4倍に増えています.ただし、PBのVRAMは2GB搭載です.

 GTXにパワーアップしたためか、PBのほうはバッテリー容量が増えています.50から60Whへと、10Whの増量です.タブレット側は同じ18Whなので、合計で68から78Whになったわけで、モバイルノートとしては最大クラスですね~

 そんなにスキマがあったのでしょうか?と思ったら、キーボード部の厚みが増しています.手前の最薄部が約5ミリから約7ミリに増え、液晶部と合計では13から15ミリになっています.キーボードの奥の部分もちょっとモッコリふくらんでいて、給排気口も大きくなっています.こちら側は元々折り畳んだときに液晶面とスキマがあるので、全体サイズには影響を与えていません.重量も増えていて、1579グラムから1647へと68グラム重くなっています.そのぶん、バッテリーがもつようになっていれば、まあオッケーですね.

キーボード手前の最薄部が約2ミリ厚くなった

キーボード後部もモッコリと盛り上がって分厚くなっているではないか!!

タブレット側は同じでも

合体時の3D描画は旧モデルの2.4倍高速に

 というわけで、みんなの好きなベンチマークテストをしてみました.

 まずはCPUのチカラをみるCineBenchですが、値は同じでした.これは両機種ともにコアi7-6600Uを搭載していますから、アタリマエですね.

 次に、GPUの違いをみるためにみんなの大好きな3DMarkを走らせました.FireStrikeでは、タブレット単体つまり内蔵グラフィックでは637で、旧モデルのキーボード合体時は1887、新モデルでは4454と出ました.

 内蔵GPUとGeForce940Mの差が約3倍あって、さらに新モデルのGTX965Mでは約2.4倍速くなっています.つまり、新モデルでは、液晶のみの場合に比べて約7倍も速くなるということでございます.合体する意味がより高くなったわけで、合体こそ人類の繁栄をもたらすものだと実感します.

 ちなみに3D系のベンチマークを走らせると、本体の温度も旧モデルより上がるようになりました.構造上、液晶部とキーボード部の両方に冷却ファンを内蔵していますが、GPUが全開になると、キーボード側のファンが回って、送風音がします.旧モデルではそれほど気にならなかったのですが、新モデルでは「シュー」という音がして、キーボード奥の給排気口から温風が出ます.GTXを搭載しているのですからしょうがないですね.

キーボード奥の吸排気口はよくみると大型化している.厚みが増えたのはファンの大型化のためかもしれない

液晶側からみた吸排気口.左右に出口が2つあり、それ以外の場所から吸気している.

 風は液晶に沿って散らばります.他社のゲーミングノートのように、背面や側面に大きな口があって掃除機のようにゴボワーっと排出するのではないので、自分や他人に迷惑がかかることはありません.なかなかいい設計です.

1TBのSSDは新世代モデル搭載で

256GBの4倍も速かった

 SSDの速度も測ってみたところ、ランダムアクセスはありま変わりませんでしたが、シーケンシャルの書き込みがとても高速化していました.おなじみCrystalDiskMarkのマルチキューで約4倍、シングルキューでも約1.7倍高速です.

 ちなみに、自分の旧モデルはSSD容量が256GBで新モデルは1TBなので、それだけでも速くなる要素はあるのですが、ドライブを調べたところ、旧モデルはPM951シリーズ(MZVL256HCHP)で、新モデルはPM961シリーズ(MZVLW1T0HMLH)へと世代が上がっていました.えっ、液晶ユニットもバージョンアップしてるんじゃんなにこれと思ったのですが、旧モデルの1TB版を所有している某敏腕筆者の某笠原さんに型番を教えてもらったところ、同じドライブでした.

上が256GBの旧モデル、下が1TBの新モデルによるCrystalDiskMarkの結果でござる

 つまり、昨年後半に発売となった1TBモデルはすでにこのドライブを採用していたわけで、新モデルだから速いのではありません.つまり、新旧どちらのモデルでも1TBモデルはほかより速いということです.

バッテリーは増量分ながもち

ACアダプターもパワーアップした!!

 さて、バッテリーが増量した効果はいかがでしょうか? カタログ値としては旧モデルが12時間、新モデルが16時間と、33%の長持ちがうたわれています.ただしこの値は、国産PCのJEITA値とは違って、「ビデオを見続けた場合」という独自条件です.

 先のとおり、キーボード側のバッテリー容量が10Wh増えたので、液晶側と合わせると68から78Whと、15%増えています.

 みんなの大好きなBBenchで、輝度最大、省エネOFFで計測したところ、旧モデルが4.4時間、新モデルは5.1時間もちました.約15%増しというのはちょうどバッテリー容量の増し分と同じですね.軽量級のモバイルノートでは、同条件で2~3時間というのが普通なので、5時間動くノートは長寿命くんです.ただし、新モデルPBはGPUが強化されているぶん、いざという時にはパワー食いノートにもなっていますので、モバイルで3D系のゲームをした場合は、旧モデルよりバッテリーは早くなくなります.

 さらに、本体に付属するACアダプターが大きくなっていました.旧モデルではmodel1706という消費電力73Wのものでしたが、新モデルではmodel1798という102Wヤツがついてきます.15Vでの供給可能電流は4.0Aから6.33Aに上がっています.

右が旧モデル、左の大きい方が新モデルに付属するACアダプター.ケーブルも太く長くなっていて100グラムも重い!!!

 マイクロソフトは充電時間は公表していませんが、バッテリーが大きくなったのと、GPUの消費電力が上がったぶん、ACアダプターをデカくしてしまったものと考えられます.

 重さを測ってみると、228から330へと100グラムも重くなっているではないですか.本体と合わせると、ピタリ170グラムも太っています~先生どうしましょう!!

 せっかくなので、充電速度も測ってみました.PCを使用しながら(消費時と同じく液晶最大+省エネなし)で、ちょうど1時間で50%、2時間で90%まで充電できました.旧モデル用のACアダプタで充電してみましたが、この条件では同じ時間で充電できました.3Dゲームをしながらといった、消費電力が大きい場合は差が出るかもしれません.逆に通常の使い方なら、小型のアダプターを入手して持ち歩くのもアリですね.

 ちなみに、新アダプターはDC側のケーブルが太くて長くなっているのは、先生ちょっとうれしいです.SurfaceのDC端子は磁石くっつき式で外れやすいので、位置変えただけで外れるんですよね.なので、ココが35センチも長いのは助かりますですはい.こまかいですが、端子部分のLED(給電中に光るやつ)が、旧では上下2つついていたのだが、新では1つになっています.AC側はおなじみのブタ鼻端子なので、好きな長さのケーブルに取り替えて使えます(保証のかぎりではありませんが).

長時間駆動と最高速度は魅力

あとは重さをどう考えるか

新SurfaceBookWPBはモバイルノートとしては最高速度を誇るものになりました.はっきり言って、ヘタなゲーミングノートより速いうえ、1.6キロという、なんとか持ち歩ける重さに収まっています.3Dグラフィック能力はコアi7-7600U搭載のThinkPadX1Carbon(2017)と比べても約5倍速く、でもi7-7700HQとGTX1060を積んだRazerBlade(2017)と比べると半分の速度です.重量はそれぞれ1.1と1.9キロですから、SurfaceBookPBはちょうどその間になるわけですね.

 この対抗機種たちはクラムシェル型で、なおかつ16対9液晶ですから、SurfaceBookPBのアドバンテージは、タブレットユースと3対2の高解像度液晶の使いやすさということになります.

 お値段のほうですが、ここで旧モデルと呼んでしまっている初代モデルも並行販売中です.んがしかし、メモリ16GBでSSD512GBのモデルだと、旧GPUと新PBの差は約1万2000円ほどしかありません.どう考えてもPBのほうがお買い得ですね.

知ってしまうとなんかキーボード奥のモッコリしたふくらみが気になり始めますね

日本のSurfaceBookにはOfficeのHome&Business Premiumがついてきます

 SurfaceBookは、巨大バッテリーの搭載で日頃は電源の心配なく持ち歩ける、高解像度+大画面ノートPCなのに、アクセルを踏み込めば山道も楽に乗りこなせるという、まさに羊の皮をかむった狼的な魅力あるマシンです.特に新モデルは狼というかもはやチーターといってもいい速度を出せますから、気晴らしにゲームもやりたいというキミやボクにはうってつけのマシンです.個人的にはブラックボディーを出してほしいです.MSさんよろしくおねがいしますね.

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