ぶん殴れ!ぶっ飛ばせ!血も滴る氷上の格闘技。スポーツアクション「Super Blood Hockey」:Steam

発見!Steamおすすめのゲーム
第60回

ぶん殴れ!ぶっ飛ばせ!血も滴る氷上の格闘技。スポーツアクション「Super Blood Hockey」

 世の中に数あるメジャースポーツの中には血なまぐさく生傷が絶えないものがある。ラグビー、アメフト……なにも荒っぽいのはそれだけだけではない、氷上の格闘技とも評されるアイスホッケーもそんな競技の一つである。

 生傷の様に絶えず販売されるゲームを紹介する第60回は「Super Blood Hockey」を紹介しよう。

 

家に4人集まったらアイスホッケーをしよう

日本語はないが言語に左右されないゲームである。操作はキーボードとコントローラーに対応している。詳しい操作は後述するがコントローラーの方が直感的にはプレイはしやすいだろう。

 本作品は冒頭にもあったアイスホッケーを題材としたスポーツゲームである。タイトルが血なまぐさい上にPVもそんな感じではないように思うが、れっきとしたスポーツゲームである。実際のルールとは違うが一人プレイの場合、基本は4人1チームで戦うことになる。



対戦モードはエキシビジョン、トーナメント、チャレンジモード(後述)の三種類。3分(設定可能)3ピリオドのマッチを行い、取得点数が多い方が勝ちというシンプルな競技ルールである。

 モードと設定を確定した後はプレイするデバイスと国を選択する。ロ-カル対戦では最大4人までのタッグマッチに対応しているため、PC1台にコントローラーを4つ持ち寄れば4人でワイワイ言いながらプレイできる。

また、選べる国の中には北朝鮮も含まれている。意外にも思われるが同国はアイスホッケー強国でもあったりする。

 国を決めた後はプレイヤーチームの構成を決定する。フロントマンポジションの“ENFORCER”、シュートやパスを通す“SNIPER”、全てが平均的な“PLAYMAKER”の三種から4人を選ぶ。この構成は自分のプレイスタイルや、相手の構成に合わせる形で組み合わせるのが良いだろう。荒っぽい人は機動力は落ちるが全員“ENFORCER”にしてもいい。

ゲームの開始はバスケットボールの様にパックを取り合う所から開始する。コントローラーのXボタンを連打することで先手を勝ち取ろう。

 試合中はパックを持ったキャラを優先的に操作することになるが、敵チームにパックが渡ってしまった場合は操作キャラを適時切り替えることでパックの奪取を行なう。コントローラーのYボタンでキャラクターを切り替える、足下に円マークがあるのが自分の操作キャラクターだ。

コントローラーのAボタンでパス、Xボタンでシュートができる。それぞれチャージ可能でフルパワーで放った場合は敵味方関係なく審判すらも吹っ飛んでいく。

そういや、忘れていたけど氷上の格闘技だった

 防御側に回った際に、パックを取るためにBボタンで相手をぶん殴って強引に奪うことが出来るが、パックを持っていない相手を審判も含め、味方であっても殴ることが出来る。多少の荒いプレーは容認されるが、あまりにやり過ぎると乱闘に発展してしまう。

 本作品のユニークな点として、この乱闘すらゲームのプレイ内容に含まれているところにある。乱闘に発展すれば4対4の殴り合いとなり、相手全員が気絶するまでの殴り合いとなる。ただし、乱闘にはメリットもデメリットも存在する。乱闘に負けてしまった場合は一人欠けた状態で、しばらくプレイすることになってしまう。復帰には非常に時間がかかるため、試合に負ける事を思えば乱闘にはなんとしても勝ちたい所である。既に察しが付いていると思うが、審判は飾りである。

そんなこんなで3ピリオドを終えた際に同点だった場合は時間無制限のオ-バータイムに入る。オーバータイムになった場合は先に点を入れた方の勝利だ。

試合終了後はどれだけの成果を出せたか表示される。一番下にどれだけ血なまぐさいプレイを行ったかの評価“VIOLENCE RATING”があるのが本作品だけの魅力だろう。

一風変わった特殊ルールもあるぞ

 最初のルール設定ではSPECIAL OPTIONを設定する事が可能だ。初期状態であれば選手が流す血の量しか設定できないが、チャレンジモードをクリアすることでそれぞれに対応した特殊オプションを解禁できる。パックの跳ねやすさと飛びやすさ、キーパーの手動化、操作キャラクターの固定化と、いかにバイオレンスにするかというオプションである。そして、このSPECIAL OPTIONには最大12対12になるオプションも含まれている。

大人数で入り乱れての大混戦はこのグラフィックでも迫力がある。是非とも頑張って解禁してほしい所だ。

一点だけ目をつぶれば非常に楽しめるゲームだ

 以前紹介した「100ft Robot Golf」2980円にも通じる、建前上はアイスホッケーをやっているが実質は違うゲームと、文字にするとなんだかよくわからないが、アイスホッケーが手軽にプレイできる点をみれば非常に良くできている。本格的とは言わないし、暴力的でもあるがアイスホッケーを題材にしたゲームは非常に珍しい。30年前までさかのぼれば「くにお君シリーズ」にも実はアイスホッケーがあったりするのだが、これも先見の明と言えるのかもしれない。

 だが、インターネットマルチに対応していないのが最大の欠点だろう。プレイヤー同士で集まってやることに魅力があるゲーム性でありながら、ローカルマッチだけというのは非常に惜しい。実はある方法を使えばオンラインマッチができないわけではないのだが、レビュー内容から外れてしまうため記述は控える。気になる方はhamachiやMoonlightというアプリを調べてみてほしい。無論、言うまでもなくサポート対象外であるため、自己責任と言う言葉も付け加えておく。

 マルチはおいておいても、血なまぐさく熱い戦いを求めているならば非常にオススメと言えるだろう。軽快でノリの良いBGMもゲーム性に相まって非常に良い、サントラも販売しているのでそちらもオススメだ。

トーナメントモードのみ、勝敗が決定した国別に専用の演出がある。どうなるかは自分の目で確かめよう。

Super Blood Hockeyの推奨動作環境は?

 グラフィックの最低要件が、10年近く前の“GeForce 8800相当”とあるように、現行のゲーミングPCで問題無く動作する軽さだ。OSがWindowsXPからともあるように要求スペックは非常に低い。

『Super Blood Hockey』
●Loren Lemcke
●798円(2017年8月18日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、SteamOS+Linux
ジャンル スポーツ、暴力、ドット絵、2D



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100Mショック再び? 進化版フライングパワーディスク「Disc Jam」:Steam

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第54回

 1994年、まだまだゲームセンターが元気だった頃のお話。「100Mショック」のキャッチコピーでお馴染みだったNEOGEOがメインで稼働していた時代。データイーストことデコから発売された「フライングパワーディスク」という作品があった。フライングディスク(いわゆるフリスビー)をテーマに、テニスに近い競技性と対戦相手との心理の読みあい、ハイスピードな対戦で好評を博した。現在日本UBIの取締役・スティーブミラー氏が実名で音声も本人が参加していると言うマニアックな話もあるが、今回のゲームの紹介に移ろう。

 第54回は「Disc Jam」、前述のフライングパワーディスクの進化版と言って良いほどのオマージュゲームである。

 

跳ねる!駆ける!滑る!ディスクを追いかけろ。

操作はキーボードとコントローラーどちらも対応しているが、コントローラーのほうが直感的に操作しやすい。

 本作品は斜め上から見下ろした視点で戦い、50点先取した方が1セット取得と言うシンプルなルールだ。プレイヤーはディスクを落とすか後方のアウトフィールドに抜かれるかで点数が取られる。最初に3セット先取した方の勝ちだ。

逆にサイドは壁になっておりエアホッケーのように跳ね返る(当たった場所は火花が散る)。

 フィールドは広く、かなりのスペースを動き回ることになる。コントローラーのスティックで走り回ることができるが走るだけではカバーできないことも多い。

Xキーを押すことでスライディングができる。かなりの可動域を誇り、画面緑円からまで白の円奥位まで一気にカバー可能だ。

 そして、ディスクは基本は落下しない。プレイヤーの手から放たれればブロックするかキャッチしない限りは常に投げられた速度で飛行する。

キャッチとリリースがジャストのタイミングであれば高速で相手に投げかえせる。ピンク色の光線が出れば成功だ。三回連続で決めればJUICE状態になり次にジャストショットを決めれば更に早くなる。

 そして前述で50点先取で勝ちと書いたが、点数は可変する。テニスに近いポイント方式であるが、ラリーが継続すればするほど取得点数が上がっていくため、短いラリーで点数を取ってもあまり得点にはならないのだ。そのため、できるだけラリーを繋げながら一定のポイントで仕掛けるのが戦略のひとつだ。

 ネットの真ん中の数字が現在の取得可能ポイント。平均で15点から20点くらいで仕掛け合う感じになる。最初の一投目だけ10点だが、二投目からは5点スタートになるためエースを逃した場合は素直にラリーを続けたほうがポイントになる。

投げる際は角度を付けて投げることができるが、角度をつけて上に放り投げることも可能だ(ロブ)。とっさにやられると反応しづらいのでラリーの途中に効果的に挟んで行こう。

 そして本作品は自機キャラクターが選択でき、それぞれに特徴がある。移動速度が一番早いハルカ、筋肉バカのスタントン、投げる技術に特化したマケンナ、オールマイティーでクセがないゲーターの四人だ。(それぞれ元ネタのオマージュだったりする。)

自身のプレイスタイルに合わせてキャラクターは選ぶといいだろう。キャラクターは試合中以外ならカスタマイズの項目でいつでも変更可能だ。

 キャラクター共通ではあるが本作品には必殺技がある。3種類の内ひとつから選択可能で、それぞれ特徴が違う。だが、ジャストリリース以上の速さでトリッキーな動きをするためまさに必殺技と言っても過言ではない。



 単調なロブが返ってきたときがチャンス。着地点でボタンを押して待機することで自動でチャージが始まりチャージが終われば任意のタイミングで必殺技を発動できる。

 ただし必殺技も返される危険性をはらんでいる。本作品は真正面から受け止めた場合はどのようなショットも100%キャッチできる。必殺技の場合はジャストリリースに成功した場合は必殺技でリターンを打ててしまうのだ(画面写真ではやや伝わりにくいのが残念)。

 Aボタンを押しっぱなしすることでシールドを張れる。真正面から受け止めると自分の真上に打ち上げることが可能だ。ただし張りが弱かったり真正面から受け止められなかった場合は左右に落ちてしまう。

オンラインマッチング世界一を目指せ

 テクニックは上記以外にもあるのだが、本作品のポイントに移ろう。新世代のeスポーツを目指して開発された本作は一定の水準に達していると言っていいだろう。派手な演出、プレイヤー同士の深い読み合いを生み出しているラリー得点の方式などに加えキャラクターのカスタマイズによるプレイヤーごとの差別化などがそれに当たる。

対戦後に手に入るJポイントでガチャを回すことでキャラクターの見た目や通り名をカスタマイズできるがプレイヤーの性能に変化は無い。見た目でもライバルに差をつけろ。

 対戦はプレイヤー同士のマッチングのみである。CPU戦がないため、プレイヤー自身の練習モードは壁打ちでしかできない。コントローラーをふたつ以上所有しているならば1台のPCでも画面分割によるローカル対戦が可能だが、基本はオンラインでの対戦のみとなる。

対戦は2v2のタッグマッチもサポートしている。

 マッチングはプレイヤーのレートを参照しており、レーティングによってマッチングされる。対戦相手が見つからなければ延々とマッチングのレート差が開いていき、最終的には無制限マッチになる。無事マッチングされれば自動的に試合は始まる。

レーティングはSTATSの項目で確認可能だ。トップを目指そう。

ハイスピードなゲーム展開に何度もプレイできる

 本作品はeスポーツタイトルとしてはかなりお勧めではある。プレイヤー同士の駆け引き、緩急によるディスクのラリーの応酬といった対戦におけるノウハウが存分にいかされており、仕事を忘れ、画面写真も撮ることを忘れて私も対戦に夢中になっていた。

 ただし、現時点ではプレイヤーの絶対数が非常に少ないのである。執筆期間中のマッチングは60%が無制限マッチで、朝方の海外のコアタイムで同じ相手が続くというのもザラであった。この記事を読んで興味をもった方はぜひともPS4とクロスプラットフォ-ムで対戦可能になることも告知された本作品を盛り上げてほしい。

 画面を撮るのも忘れてディスクを投げまわった私が言うのだから、面白さは間違いないだろう。

Disc Jamの推奨動作環境は?

 最低動作環境のグラフィックの要件がIntel HD Graphics 4000以上となっている。Ivy Brigde以降のCPUが搭載しているCPU内蔵GPUであれば動作するが、スペックに自信がなければ起動時に低スペック環境でのオプションがあるのでそちらを選択しよう。Unreal Engine 4を使用しているため、ある程度低い環境下でも最適化されているが、ローエンドGPU以上を搭載したPCのほうが良いだろう。

『Disc Jam』
●High Horse Entertainment

●1480円(2017年3月8日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです

対応OS Windows 7以上
ジャンル スポーツ アクション 独立系開発会社 マルチプレイヤー
© 2015 HIGH HORSE ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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最強の要塞を建築せよ!物理演算タワーバトル「Forts」:Steam

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第53回

 物理演算という言葉を聞いたことはあるだろうか?今となっては当たり前ともいえる程に世界中のゲームで使用されている。現実世界の物理法則に従って物体の落下や衝突の計算を行ないオブジェクトの破壊や落下をリアリスティックに表現するものだ。時には笑いを巻き起こし、時には理不尽な挙動を起こすことでもお馴染みだ。

 聡明な読者の方々なら察しが付くと思うが、今回紹介する作品はそんな物理エンジンを利用した対戦型タワー建築バトル作品を紹介する。

 

相手の要塞を破壊せよ!

 第53回は「Forts」を紹介する。冒頭でも触れた物理エンジンを軸にした作品である。チュートリアルを兼ねたキャンペーンモードやAIと延々と対戦できるスカーミッシュモード、そしてマルチプレイにも対応している。

残念ながら日本語はないが、キャンペーンモードのストーリーを追う以外では一般的なPCゲーム単語ばかりなので困ることはないはずだ。起動時に言語設定の後にキーボードの配置を選ぶ必要がある点だけ注意だ(オプションで変更可能)。

 本作品は「対戦型タワー建築バトル」と冒頭で銘打ったが、リアルタイムストラテジー作品でもある。お互いに要塞を建築し、先に相手の拠点にあるリアクターを破壊したほうが勝ちというシンプルな勝敗条件だ。

真ん中にあるのが“リアクター”、説明にもあるように全ての資源や要塞の動力を担っているが、修理も出来ないのでどんなコストをかけてでも守る必要がある

 さて、物理エンジンをメインにしていると言ったのは、それが本作のキモであり要塞建築において、何よりも重要だからだ。重さが一方にかかればそちらに傾き、バランスが悪くなれば支点から要塞は崩壊してしまう。

タワーの建築はブロックの端をドラッグすることで延ばしていくのだが、無計画に建造を進めると破綻してしまう。



やや分かりづらいが重さが右側にかかりすぎたことでリアクターそばの支点が折れてしまっている。崩壊してリアクターが落下した場合は自滅となる。(左画像の赤くなっている部分が高負荷のポイント。)

 さて、建築するだけが防衛ではない、どうすれば相手の拠点を破壊できるかも説明していこう。攻撃手段は“マシンガン”、“スナイパー”、“高射砲”、“スウォームミサイル”、“キャノン”、“レーザー砲”の6種類だ。後ろに行くほど威力が高くなり、レーザー砲に至っては一撃でほぼ勝負が決まるレベルだ。だが、戦闘開始直後ではマシンガンとスナイパーのみ設置可能で、高射砲以降のユニットはそれぞれ設置に施設が必要となる。

後述するものも含め、この図に示されているのが建造可能なリストだ。施設やユニットにはアップグレードの概念もあり、メリットもデメリットも存在する。とりあえず序盤は数字の順番に設置していくことを意識すると良い(クリックで拡大)。

 攻撃方法はユニットを選択した後に射撃角を指定する。近距離であればほぼ指定した角度で射撃できるが、長距離になると弾は下に落ちていく。基本の攻撃方法はほぼ全て一緒で変わらない。唯一の例外がスウォームミサイルで、射撃の際にはスナイパーの誘導が必要で、スナイパーを設置していなければ発射が出来ない。



スウォームミサイルはスナイパーの射角内にしか発射出来ないが、高威力のミサイルを複数発発射でき、しっかりとした防御を固めていなければ大ダメージを受けてしまう。ただし、デメリットとしてミサイルは地面にしか設置できないためミサイルの縦レーンには何ひとつ建造出来なくなってしまう。

 ただし、ミサイルと高射砲は射撃で撃ち落とすことができるのだ。そのため、マシンガンを設置して飛んでくるのを見たら撃ち落とすといった感じで防衛することができる。

自動で応射して撃ち落としてくれるので撃ち落とせるように何体か置いておくだけでも防衛力は跳ね上がる(設定で手動対応に変えることも出来る)。

弾薬一発もタダではない

 本作品では、ユニットの設置や建造には資源が必要となる。資源は二種類と非常に少ないが、採集ユニットは非常に脆弱なうえ、建造できるポイントが限られているため、設置には頭を悩ませることになる。

上側が鉱石で主に全ての建造に必須だが、地面の限られたポイントからしか採集できない。下側がエネルギーで建造にも必要だが、兵器の発砲にも必要となる。

 鉱石採集ユニットは限られた地面にのみ設置が可能で、エネルギーは高所で風が強い部分に風力発電ユニットを設置することでそれぞれ対応した資源にブーストをかけることができる。何も設置しなくてもリアクターからは供給はされるのだが非常に低い数値しか供給されない。

 そして困ったことにどちらにも採集上限が存在する。上限自体は鉱石であれば鉱石置き場を、エネルギーであればバッテリーを設置することで上限を増やすことができるのだが、バッテリーは破壊された場合誘爆を引き起こすため設置場所を考える必要がある。

左にあるのが鉱石置き場、真ん中がバッテリー、土嚢はある程度の衝撃を吸収するが過度の期待は出来ない。

基本を覚えたら実践だ

 本作品はマルチプレイに対応している。CPUとも対戦が可能だが、マルチプレイでは最大8人までの対戦に対応している。どの時間でもオンラインでは人を見かけたのでPingさえ気に留めなければ対戦には困ることはないと思われる(フランスのプレイヤーをどの時間帯でも見かけたのでフランス人ユーザーが多い印象がある)。

対CPUと対人では司令官を選ぶ必要がある。それぞれ司令官ごとに能力が違うため、自分のスタイルにあった司令官を選ぶと良いだろう。


 大体一戦が数十分程度で終わるため他のRTSにあるような長時間ゲームでの疲れと言うものはあまりない。そのため、短いサイクルで何度も対戦が出来るというのは非常にうれしい。



 タワーディフェンスが好きで対人戦が好き、もしあなたがそんな志向をお持ちならば本作品はズバリお勧めだろう。カジュアルで奥深いRTSを味わっていただきたい。

Fortsの推奨動作環境は?

 最低動作環境のグラフィックの要件がIntel HD Graphics 520以上と、Skylake世代のCoreシリーズ以降が必要だが、CPU内蔵GPUで動く軽さだ。専用GPUを搭載しているゲーミングノートやデスクトップであれば、問題無くプレイできる。

『Forts』
●EarthWork Games

●1480円(2017年4月19日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows 7以上
ジャンル ストラテジー BaseBuilding アクション 物理 RTS
Copyright EarthWork Games Pty Ltd © 2017

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日本一ソフトウェアの魅力満載! 命を捧げるパズルACT「ロゼと黄昏の古城」:Steam

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第52回

「綺麗なバラにはトゲがある。」とは言ったもので見目麗しいものは大抵が猛毒であったり、捕食を行うために派手であったりすると言うのは自然の摂理だ。決して少年ジャンプの人気作品であった「幽遊白書」の蔵馬のキメ台詞の話ではない。

 そんなバラにまつわるエピソードで始める第52回は「A Rose In the Twilight」(ロゼと黄昏の古城)を紹介しよう。ゲーム内ではグロテスクな表現、または類するものを含む。掲載した画像には注意したが、苦手な方は注意してほしい。

二つで一つ、シンプルなアクションパズル

本作品のプレイは操作のしやすいコントローラーを推奨。標準で日本語も搭載している。

 古城の地下で目覚めたロゼ、普段は違う所で生活をしていたが、何故か古城の地下らしき場所で目を覚ます。一面モノクロームの時が止まった古城を、先もわからぬまま進むのが本作品の簡単なストーリーである。

ロゼ。本作品の主人公。背中から呪いの茨が植生している。

 ロゼは背中の呪われたバラの力を用いることで物体の時間を停止させることができる。文章だと分かりにくいが、古城の物質は血の力で動いており吸血されることで動作を止めるが、逆に吸血した血を分け与えることで再度命を宿らせることもできる(吸血の際は時間の流れがゆっくりになるため落ち着いて操作することが可能だ)。

操作はシンプル。Xで力の行使、Aでジャンプ、Bでギミックなどの操作だ。



例として、前方の穴は飛び越えられるが上から岩が落ちてくる。岩の動作を止めることで安全に越えることができる。

 そして、標題でもある“二つで一つ”と言うのはロゼと背中のバラの話ではない。序盤とある箇所でロゼは巨人を目覚めさせてしまう。感情を伺えない巨大な彼(?)とは常に行動をすることになる。

頑丈な巨体を持つ巨人はロゼでは進めない茨の中や危険なギミックも無視して歩いて行ける。

 巨人はロゼを掴んで移動することができ、血の通っている物体であれば掴んで移動することもでき、掴んでいる状態ならば投げることもできる。

掴んでいれば投げられるのはロゼも例外ではないのだ。ただし距離の加減を間違えると……

 そして、本作品のパズルは部屋単位で区切られており、部屋を抜けることで次の部屋へと移ることになる。この際、ロゼ一人では通過することが出来ず巨人と共に通り抜ける必要がある。

光が漏れているところが出口であり、入口。通り抜けると現在吸収している力もリセットされる。

 そして、ロゼの力にはもうひとつの側面がある。血を吸収した際、吸収した対象の記憶が垣間見える場合があるのだ。本作品はこの記憶も重要なファクターとなっており、ある程度の記憶が無ければ先へ進めなくなってしまう。そのため、パズルを解きつつも、『血の記憶』も見つける事が重要となるのだ。

記憶を得ると何が起きたかアニメーションで確認できる。一度見たアニメーションはコレクションの項目から再度閲覧できる。

所々に存在する『血の封印』、記憶が無ければ先へ進めなくなる。

モノクロームに映える赤色

 さて、基本操作とゲームの流れを説明したところで作品の本質へと迫ろう。

 本作品の死は軽い。巨人と違い、ロゼは簡単に命を絶ってしまう。圧死、轢死、自殺……彼女が一体何をしたのかと言うほど理不尽な死の波が襲う。「じゃあ、私は彼女を殺さないようにゲームをクリアする。」と思う人もいるだろう。

 だが、それは無理だ、不可能だ。ゲーム中彼女は必ず死ななければならない。抗えぬ死を経ても彼女は必ず蘇り、また先へ進まねばならない。

中間セーブと言えば話は早い。だが、この存在も彼女の死を加速させている。

 このダークでファンシーながらもグロテスクな世界観こそが本作品の魅力であり、見た目とは裏腹な死を体現させている。可愛い見た目が放つ狂気がプレイヤーを誘い、そして話と死を進めていく。

何故、彼女はここで目覚めたのか。何故、バラに魅入られたのか。気になるならば死を乗り越え先へ進むしかない。

この世界観こそが日本一ソフトウェア

 本作品のパブリッシャーであり、開発元の日本一ソフトウェアは、独特の世界観を産み出すことに関しては国内でもトップクラスと言っても過言ではない。(今風に言えば“ナラティブ”なゲームを産み出すことに関しては天才的と言えば良いだろうか。)

 過去「マール王国の人形姫」と言うRPGを発売しているのだが、絵本とミュージカルをベースとした世界観は今でも有名で、しばしば話題に上がることも少なくはない。しかしながら、そういった世界観と作風をキープし続けられる会社は少ない。そう、その数少ない会社こそが日本一ソフトウェアというメーカーであるのだ。

Steamでも遂に販売された「魔界戦記ディスガイア」、日本一ソフトウェアが一躍スターダムに駆け上がったのはこの作品があったからと言っても過言ではないだろう。

 可愛い見た目とやりこみ、そしてダークな世界観。反面、「マール王国の人形姫」に見られるような王道なシンデレラファンタジーにしかり。今回紹介した「ロゼと黄昏の古城」も、その世界観とゲーム性をしっかりと引き継いでいる。「血の記憶」以外にもコレクションもあり、果てはタイムアタックとプレイヤーがゲームをしゃぶりつくせる部分が多々用意されており。エンディングを迎えてもまだ、遊び倒せるのである。

 余談だが、公式サイトに簡単なゲーム中の雰囲気を味わえるミニゲーム(関連ページ)も用意されているのでそちらもプレイすると良い。

 彼女を待ち受けるのは希望か絶望か、是非とも日本一ソフトウェア特有の世界観を味わってほしい。

A Rose in the Twilightの推奨動作環境は?

 最低動作環境のグラフィックの要件がIntel HD Graphics 2000以上と、CPU内蔵GPUで動く軽さだ。CPUのみで遊ぶ場合、Sandy Bridge世代のCoreシリーズ以降が必要だが、ここ数年のPCに搭載しているGPUを内蔵したCPUなら問題なく動作するだろう。

『A Rose in the Twilight』(ロゼと黄昏の古城)
●Nippon Ichi Software, Inc.
●1980円(2013年11月9日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows 7以上
ジャンル アドベンチャー ストラテジー 女性主人公 パズルプラットフォーマー アニメ
©2016-2017 Nippon Ichi Software, Inc. ©2017 NIS America, Inc. All rights reserved.

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血が舞う、首が飛ぶ、命が散る。剣闘士アクションADV「Domina」:Steam

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第51回

 現在でもイタリアのローマに観光地として残っているコロセウムこと円形闘技場。気が遠くなりそうな昔に、ここでは剣闘士(グラディエイター)と呼ばれる人々が命をかけた殺し合いを行なっていたと言われる。政治的に民衆の熱狂的な支持を得るための興行として利用され、当時の帝政期には多数の剣闘士の育成所があったと言われている。

 高校の世界史で触れたかどうかはさておき、今は歴史のお勉強の時間ではない。今回はこの記事を読んでいるあなたも勇敢な剣闘士になれるかもしれないゲームを紹介したい。

常に死と隣り合わせの日常

 第51回は「Domina」、前述の古代ローマを舞台にした剣闘士アクションアドベンチャーだ。日本語がないのと、少し英文を読む必要性はあるが目的を追うだけならば要求英語レベルはそこまで高くないので安心してほしい。

操作方法はキーボードとマウス操作のみとなる。後述するが、ユニットの操作を行なわないのであればほぼマウスのみの操作となる。

 主人公は剣闘士ではなく、彼らの育成所を運営する女主人である” Sulpicia”である。病で伏せってしまった父から育成所を受け継いだばかりのまっさらな状態から始まる。

 時を同じくして皇帝は暴徒となった市民の反乱に皇居の目前まで迫られる。そんな暴徒に恐れをなした皇帝はガス抜きのための大規模な闘技会を開催することになったのが簡単なストーリーの導入となる。プレイヤーの目的は地域ごとのチャンピオンを打ち倒し、見事ローマで開かれる皇帝主催の闘技会で優勝することである。

カギマークでロックされている部分がローマでの興行だ。そこに至るまでに各地域のチャンピオンを打ち倒す必要がある。各地域のチャンピオンへの挑戦は予定された興行試合と被らなければいつでも可能だ。

地区ごとの大会以外でも自身の育成所のある地域での闘技会もある。そちらは常に出場する必要がある。左下のボタンから出場させる剣闘士を選択し右下の“Accept”を押せば試合が始まるが隣の“Reject”を押すことで欠場も可能。だが後述する興行主の不評を買うことになる。

 
 実際の試合はAI同士の戦闘となり、わずか数十秒でケリがつく。待っているのはどちらかの死だ。だが、運よくAIが降伏した場合はマウスを高速で連打することで命乞いを行なう。ただし、成功率は体感ではあるが非常に低い。

 だが、ノープランで剣闘士を送り込んでも勝てるわけではない。剣闘士を育成し戦えるようにしなければならないのだが、彼らは試合の結果次第では命を落とすことになる。では、どうやって育てていくか説明しよう。

 何が表示されているかと言う簡単な図説である。資金と水と食料は見てそのままで、奴隷の購入などで消費される。水と食料は剣闘士が日々必要な物で枯渇すると脱走したり、自身の身を脅かすことになる。ワインは後述するが賄賂のようなものである。

加護カードを個別の剣闘士に付けると多様な強化を得ることができる。RemoveCardで付けはずしが何度も行なえるので剣闘士の育成方針と併せて使用すると良い。カードは試合で勝つことでランダムで手に入る。

市場では育成の助けとなる人材の雇用と物資の売買に加え、市場主催の野良試合(ピットファイト)に出場することも出来る。野良試合とは言え、負ければ命を落とすことに変わりはない。

人材の雇用は、雇用中の奴隷の戦闘時AIの強化といった実感の分かりにくいものから、トレーニングの効果をアップさせる施設を建造できる建築家、装備の強化を行なえる鍛冶屋など多岐に渡る。ただし指導員を除いて合計で三人しか雇えない。

 そしてキモとなる人材の育成なのだが、成長するパラメータは、素早さ、武器の熟練度、防御、筋力、AIの戦闘頻度の項目に分かれている。日々のトレーニングで何を鍛えるかは任意では実行できないため、それぞれのスライダーで頻度の調整を行なう必要がある。また、右側のクラス選択では“ムルミッロ”(魚兜闘士)、“トゥラケス”(トラキア闘士)、“レティアリィ”(網闘士)から選ぶことで装備と戦い方のスタイルが大幅に変わることになる。クラスを選ばずとも裸一貫で戦うことも可能だが、裸で挑んでどうなるかは言わなくても良いだろう。

 この際トレーニングを行なう場合は、HPの下にある”Train”を押すか、育成画面で該当の剣闘士を右クリックすることで比重にしたがって強化される内容が選ばれる。

 そして、左端にポツンと居座っている指導員は飾りではない。彼の持つ技術を剣闘士に伝えることで剣闘士は非常に強くなる。だが、その技術の習得にはお金と時間を有する。序盤はトゥラケスしかクラスを選択できないが、指導員の技術を習得することでムルミッロもレティアリィも選択可能だ。(右下にあるオートトレーニングはチェックを入れておくことをお勧めする。チェックを入れれば上記の様に手動でトレーニングを行なう必要が無いため操作量がかなり軽減される。)

指導員の技術にあるマインドコントロールを取得することで戦闘時の操作が出来るようになる。この際キーボードのWASDで移動を行ない、マウスで攻撃と防御を行なう。また操作出来るようになることで任意に降伏が可能となる。

興行は政治である

 冒頭で試合を蹴った場合は不評を買うと書いたが、あまりにも興行主から不評を買いすぎてしまうと不利な試合を要求され続けることになり窮地に陥る。

 例えば、自分の剣闘士だけが足をくくられた状態で移動を制限される試合に放り込まれたり、圧倒的に強い相手と戦わされるなど良いことは何もない。主人公の傍にいる行政官と将軍が地元での興行主となるのだが、二人は水と油の関係であり、互いに仲が悪い。日々起きるランダムイベントではどちらの顔色を伺うかという選びづらい選択肢もある。

 ワインを送ることで行政官も将軍も、果ては剣闘士もなびいてくれる。行政官は剣闘士となる奴隷の購入、将軍は育った剣闘士を融通してくれるがどちらもお金が必要だ。また、パトロンとして剣闘士についてもらうことで試合に勝利した際にボーナスが手に入るがパトロンとして選ばれる剣闘士はランダムだ。行政官と将軍の組んだ特別試合を行なうことで機嫌を取ることも可能だが試合で負けた場合は逆効果となるので、その点も注意だ。

命は安いが、保つのは難しい

 運よく何度も勝利を重ねたとしても生き残ることは非常に難しい。命の安さに比べて育成には非常に時間がかかる。試合での報酬や、奴隷を買うなどすれば人員は確保できるのだが、能力値は非常に低い。試合も1対1の試合ばかりでなく複数人戦もあり命は簡単に散り続けていく。だが、勝利を得る可能性を高める方法はないわけではない。

装備の強化は必須と言って良い。ステータス画面で必要な部位を右クリックすることで装備を強化していける。値段も比例して高くなるが強固になり、武器も攻撃力が非常に高くなる。だが、試合で負けてしまえばその装備すらも失ってしまう。

 やや長くなったが、以上がゲームの流れと説明になる。ランダムイベントの存在と興行試合のランダム性によりリプレイ性は非常に高いのもひとつだが、失った命は戻らないシビアさや育成の手間における事情主の苦悩と言ったマネジメント要素もゲームとして兼ね備えていることは上記の説明でお分かりいただけるであろう。

 死なぬように死なぬように人員を回しても、死んでしまうときは死んでしまう。勝負は時の運とは言ったものである。ローマは一日にして成らず。最強の剣闘士も一日にして成らずだ。

 余談だが、試合の結果をアニメgifでTwitterかFacebookに投稿できる。白熱した試合は皆に共有すると良いだろう。

Dominaの推奨動作環境は?

 CPUが最低で“2.8 Ghz”、メインメモリーが“4GB”となっている。グラフィックの項目は「統合型は除く」と書かれており、ある程度のGPUは必要かと思われる。ただ、本作品は64bitに対応していないため、推奨環境となっているメモリー“8G”は必要かと言われるとやや疑問符が付くところだ。

 ちなみに、「約二時間、勝利まで休みなしでプレイ可能なこと」と追記事項にあるが、オートセーブが存在するため、これはジョークと受け取っていいだろう。

「Domina」
●DolphinBarn
●980円(2017年4月3日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows 7以上
ジャンル 暴力 ストラテジー アクション Management 良BGM
© DolphinBarn 2016

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女王陛下は毒入りチョコレートがお好き!!育成アドベンチャー「Long Live The Queen」:Steam

発見!Steamおすすめのゲーム
第50回

 人類の長い歴史において女性が覇権を握った例は極めて稀である。近現代であればマリアテレジアであったり、エリザベス1世が例にあたるであろうか。男性が優位の歴史は長く、女性は政治の場に立つべきではないと旧来の慣例では強く言われてきたことだが、果たして実際の所はどうなのであろうか?

 真面目に始まった記念すべき節目の第50回は、「Long Live The Queen」を紹介しよう。

 ゲームはマウスだけで操作が可能だ。日本語化MODも存在するため、日本語で全てプレイすることができる。(関連ページ)

可愛い見た目をしてるけど・・・・・・中身も凄いんです

 ルーメンと言う魔術を行使する者が存在する架空の中世世界。代々由緒ある血筋が帝国の行く末を担っていた。

 そんな大帝国であるノヴァ帝国も、何度も続く戦乱や貴族闘争を経て今では陰りを見せている。帝国と言うには既に覇をとなえる領土もなく、仕えている臣下もほぼ政敵と言う四面楚歌の状況から始まるのが本作品である。

主人公エロディの父であるジョスリン侯。敵対者ばかりの貴族たちの中で数少ない味方である。妻であり女王であったフィデリアの死去に伴い次期女王であるエロディを呼び戻したところから始まる。

 絶対君主制であるノヴァ帝国において、血筋を継ぐ主人公エロディの権力は非常に強く、戴冠式を迎える前からその力は発揮される。自身の選択と言葉はそのまま形となり国の行く末を左右してしまう。父親であるジョスリンですら逆らうことは出来ないほどの決定権をもつ。

 だが、義をなさぬ決定には反旗を翻され、女王も愚者であれば謀殺されてしまうのは明白な事実で、その権力を狙う諸侯や周辺国家に常に身を狙われることにもなるのだ。そんなエロディを40週、約一年間の間に女王の素質を鍛え上げ、15歳の成人までの戴冠式までを導くのがプレイヤーの役目だ。

エロディにはステータスが存在する。午前と午後に授業を組み込むことでそれぞれのステータスを鍛えることが可能だ。

「成程、これは育成ゲームなのか。」と言えばそうではあるのだが。この育成はイコールで、エロディの命を託すものなのである。前述の様にエロディには味方がほぼ存在しない。臣下である周辺国家も義理と上辺だけの付き合いであり、場合によっては明確な敵対行動を行なってくる諸侯も存在する。

 勘の良い方ならある程度は察しがつくかもしれないが、このゲームは某ダークソウルも真っ青な死にゲーである。日々の生活にはエロディの各種ステータスによる判定が常に存在しており、一部の判定には自身の生死がかかっているのである。判定自体はルート毎に固定ではあるが、どの位の数値が必要かは明かされず、どのステータスで死に至ったかもプレイヤー側からは判断が付きづらくなっている。プレイヤー側が分かるのは成否だけなのである。

 更にオプションで判定表示をオフにすれば原因も判定も分からないハードモードにすることも可能だ。

このような感じで日々判定が行われる。知識と力を身につけて乗り切るのだ。

「じゃあセーブとロードを繰り返して、覚えてしまえば良いんじゃないのか?」と言いたくなるだろうが、そんなに貴族闘争は甘いものではない。死に至るのはその直前の選択と判定だけが原因ではないからだ。

諸侯や庶民との謁見に加え、エロディの選択は今後を左右する。結果次第では取り返しのつかない大混乱を招く場合もある。

展開にもよるが始まって数日で天に召される場合もある。全ての死亡シーンはシュールなイラストが用意されており死亡シーンをコンプリートするのも楽しみ方のひとつでもある。一度見たイラストはギャラリーで閲覧可能だ。

 だが、死ぬだけが彼女のやることではない。前述のように彼女を戴冠式まで導くのは見えざる神の手であるプレイヤーの役目である。ゲーム中では宮廷での謀報関連はステータスとして存在するが、細かい繋がりはプレイヤー自身が関係性を結びつけていかないと大混乱にプレイヤー自身が陥る。

 画面写真のように左下の“?”ボタンを押すことでどのような人物か把握することが先ずプレイヤーのすべきことのひとつである。登場人物はそれなりに多い上に、ほぼ貴族しかいないため誰がどの領地のどのような人物かを明白に理解しなければならない。(日本語化MODを導入した場合はボタンを押した際に全く関係ないメッセージが出るが影響はない。)

クリックで拡大。超序盤の人物だけの相関図と地図だが、序盤からこんな入り乱れている。逆に関係性を理解することで、誰が敵対者となりえるのかがハッキリとわかったりもするのだ(公式配布マップを使用し、序盤の情報だけで作成した図)

王宮生活の華麗な過ごし方

 週末には自由時間があり、それ以外は政務と授業に明け暮れることになる。この自由時間に城内をうろつくことでイベントであったり、エロディ自身の気分をコントロールすることができる。また、ステータスに応じて、城内でできる行動の幅も広がっていくため成長に応じて気分のコントロールも楽になる。

右側の“Mood”ボタンで気分は常に確認しよう。その時の気分で授業結果に大きく差が出るため、伸ばしたい項目に応じた気分をコントロールすることが重要だ。

 そして、ステータスの育成も、ただひとつを延ばせばいいと言うわけではない。一定の数値に辿り着いた場合は、同系列の違うステータスも上げなければ一定値から上がらなくなる。

ただし、同系列の全体ステータスが一定値を超えた場合、そのステータスに応じた衣装が手に入る。ステータスにボーナスが入るため、必要に応じて着替えることでイベント等に対応可能だ。

ノベルゲームにおける誤解

 ノベルゲームはゲームではないと、初期の頃は蔑まれてストアに出ることはまず無かった。だが、ノベルゲームの大きな誤解でもあるのだが選択肢を選んで、文章と絵を見るだけのゲームと思い込んでいる人が未だにいることは事実でもある。

 だが、今回紹介した本作品はそんなノベルゲームの中でもエンディングまで展開が多様で、プレイヤーも先を考えながら進める必要があり、タクティカルなゲーム性も併せもっている。

 ノベルゲームは今でこそ沢山あるが、(MODを導入すれば)日本語でプレイ出来て、かつクオリティが高い作品はとても少ない。特に、触れる機会がほぼ無い他言語作品であるからこそ、一度は触れていただきたいとも私は思う。

「The queen is dead,Long lives queen!(女王は死んだ、女王陛下万歳!)」

 新たな女王はエロディか、それとも違う女王か、祝福されし女王を導くのは今この記事を読むあなただ。

Long Live The Queenの推奨動作環境は?

CPUが“1.2 Ghz”、メモリーが“256 MB”、という表記しかないため分かりにくいが、一般的なノベルゲームと同じく要求スペックは低い。、本ゲームで採用されているRen’Pyエンジン製のゲーム(関連サイト)のスペック表記から予測する限りでは、Windows OSが安定して動作する環境であれば問題ないと言えるだろう。

 また、Steamのスクリーンショット機能を利用したい場合はゲーム内設定のグラフィックオプションからOpenGLを選択すると良い。

『The Long Lives Queen』
●Hanako Games
●980円(2013年11月9日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows XP以上、MacOS10.4以上、Linux
ジャンル 独立系開発会社 ビジュアルノベル 女性主人公 マルチエンディング
Cipyright 2012 Hanako Games and Spiky Caterpillar

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